バイキングスSスミスが4年最大70億円の契約延長に合意
2021年08月30日(月) 12:07フリーセーフティ(FS)ハリソン・スミスがこれまでに契約したことのある唯一のNFLチームであるミネソタ・バイキングスと再び有利な契約を締結した。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートによると、スミスとバイキングスは4年6,400万ドル(約70億3,000万円)の契約延長に合意したという。新契約において、スミスはセーフティとしてはNFL史上最高額となる2,250万ドル(約24億7,000万円)を今後8カ月で受け取ることになった。また、今回の契約では2022年から2024年まで年間平均1,530万ドル(約16億8,000万円)の報酬が支払われ、2,638万ドル(約29億円)の保証金が含まれている。
既存の契約にある残り1年間を含めるとスミスの契約は5年となり、総額は7,483万ドル(約82億2,000万円)にのぼる。
32歳のスミスはもう若手とは言えないが、バイキングスが今もなおスミスを非常に大切にしていることは明らかだ。『Pro Football Focus(プロフットボール・フォーカス)』によると、バイキングスの守備陣にとって試練の年となった2020年シーズンには、スミスのディフェンス総合のグレードはキャリア最低だったものの、その差は2、3ポイントに過ぎず、多くの補足的なグレードも普段の成績から大きく外れてはいなかったとのことだ。スミスは不振の中でも全16試合に出場し、パスディフェンスを10回成功させ、インターセプトは自己最高記録に並ぶ5回を記録している。バイキングスは他の選手に(ミドルラインバッカー/MLBエリック・ケンドリックスの貢献以外には)あまり期待できないながらも、22番のスミスに何が期待できるかは分かっていた。
32歳という年齢での延長は一見、理解しづらく思えるかもしれない。しかし、そう遠くない過去にあった力強さを取り戻そうとしているバイキングス守備陣は、その中でスミスに重要な役割を担ってほしいと考えていることを示した。率直に述べると、今回の契約延長は不可解でありながら、同時に理解できるものでもある。理論上、クオーターバック(QB)ではない32歳の選手に4年間の延長をするのは賢明ではないように思われるが、決断するのは他の誰でもなくジェネラルマネジャー(GM)リック・スピルマンであり、スピルマンGMはスミスがプロボウルに5回選出され、2017年にオールプロのファーストチームに昇格したのを目の当たりにしている。
あるチームがヒーローのような選手を長いキャリアの間、ずっと引きとめる方法を見つけられることはそう多くない。NFLでの活動に期限を設けているわけではないが、もしスミスがこの延長期間の大半で十分にプレーすることができれば、今回のニュースはスミスがキャリア全体をバイキングスで過ごす可能性をより高めることになるだろう。
【RA】