第1週の先発QBについては「まだ決めることがたくさんある」とペイトリオッツHCベリチック
2021年08月30日(月) 16:42NFLで最初のタッチダウンパスを投じた後、クオーターバック(QB)マック・ジョーンズはチームメイトからハイタッチで歓迎されつつベンチの自分の位置へと向かった。最も熱狂的に歓迎した選手の一人がQBキャム・ニュートンだ。サイドラインでルーキーQBを追いかけたニュートンは、ついにその注意を引いてハイタッチを交わし、ヘルメットをタップした。
ジョーンズは後になって「俺は彼の声を聞いていなかったし、見ていなかったから、ごめんって感じだった」と振り返っている。
「でも、それがキャムなんだ。彼はハッピーだし、最高のチームメイトだ。だから、彼と同じルームにいられてうれしいし、最高な人だから、とにかく彼から勉強している」
元MVPのニュートンが将来の自分の後継者を心から誇らしく思っていたのは本当だ。しかしながら、ジョーンズの最新の出場は、その未来をさらに現在に近づけたように見える。
ペイトリオッツが現地29日(日)にニューヨーク・ジャイアンツを22対20で抑えた後、ヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチックはレギュラーシーズン第1週のマイアミ・ドルフィンズ戦で誰が先発QBを務めるかはまだ決めていないと話した。
「いや、まだ決めなければならないことがたくさんある」とベリチックHCは報道陣に語っている。
ベリチックHCが決断を下すまで、期限はまだ2週間ある。過去3試合は名将に検討すべき要素を多く与えた。ジョーンズはプレシーズンをおそらくこれまでで最高のパフォーマンスで締めくくり、多くのダウンフィールドへのスローをつなぐとともに、ジャイアンツに対して3回のスコアリングドライブをリードした。
2021年ドラフトの全体15位で指名されたジョーンズは、フィールドに出た際にはオフェンスを前へと進める傾向を維持している。今回違っていたのは、ジョーンズが直接的にスコアリングプレーに関係していたという点だ。
これまでの試合で、ジョーンズの成績は何度かエンドゾーン近くのドロップに影響を受けてきたが、今回はアイザイア・ズーバーに17ヤードのタッチダウンを投じている。また、21ヤード、19ヤード、27ヤード、30ヤードのパスを決めており、全体ではパス14回中10回成功、156ヤード、パサーレーティングは131.8を記録した。唯一のマイナス要素が4回のサックだった。ジョーンズ自身がその一部は自分がボールを長く持ちすぎたせいだと認めている。
プレシーズンの3試合を通じて、ジョーンズはパス成功率69%、389ヤードをマークし、サックは5回だった。その数字は8月の各試合に出場したものの、プレー時間が大幅に少なかったニュートン(21回中14回成功、162ヤード、タッチダウン1回、サック0回)とは比較できない。
ベテランのニュートンがこの日曜日に率いたドライブは2つだけだった。ニュートンはCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)のプロトコルを“誤解”していたために、試合前に5日間をチームから離れて過ごしている。何度かショートスローを選択した後、ディープボールを解禁したニュートンはジャコビ・マイヤースに完璧なパスを投じた。これは当初はキャッチされたものの、最終的にはラインバッカー(LB)ブレイク・マルチネスによってはぎとられている。
これはいずれかのQBによるこのプレシーズンで初めてのターンオーバーだった。また、ニュートンにとってはこの夜最後のスナップでもあった。ニュートンはパス5回中2回成功、10ヤードでこの夜の試合を終えている。
今、ニュートンと新人QBのジョーンズは、どちらがQB1としてシーズンをスタートするのかの答えを待っている。試合後の記者会見でその仕事を勝ち取るだけのプレーを見せたと思うか聞かれたジョーンズは、すでに見せたパフォーマンスよりも、これからどうプレーしていくかに集中していることを明らかにした。
「プレーする機会をたくさんもらえたし、自分が改善したいと思う部分はすべて改善させられると思う」と言うジョーンズは次のように続けている。
「自分は成長したと思う。でも、正直なところ大事なのは今のことだけで、明日になったら明日のことに集中する。過去は過去だと思うし、俺たちはここから新しいシーズンに向かって進んでいくような感じだ」
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