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カットダウン期日を前にテキサンズにQBワトソンをトレードする気配なし

2021年09月01日(水) 03:17

ヒューストン・テキサンズのデショーン・ワトソン【AP Photo/Justin Rex】

デショーン・ワトソンはヒューストン・テキサンズの53人からなる初期ロースターに入ることになりそうだ。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートとトム・ペリセロは現地8月31日(火)午前、情報筋の話として、同日16時(アメリカ東部時間)のカットダウン期日までにテキサンズがクオーターバック(QB)ワトソンをトレードする可能性はないと伝えた。

劇的な変化がない限り、テキサンズはワトソンをレギュラーシーズンまでロースターに残す構えだとラポポートは付け加えている。

ワトソンは今年3月と4月に提出された22件の民事訴訟で、マッサージ中の性的暴行や不正行為を告発され、現在もNFLと警察の双方から調査を受けている。加えて、大陪審による犯罪行為の調査も継続中だ。

テキサンズのワトソンに対する判断はカットダウンの期日がひとつのソフトな期限となっていたことから、各チームが53人の初期ロースターを最終決定するにあたり、この数日はトレードのうわさが渦巻いていた。

ワトソンは今オフシーズンにトレードを要求していたが、ペリセロによるとテキサンズが見返りに求めているのは、3つあるいはそれ以上の1巡目指名権という高い内容だという。性的不祥事の背景があるため、どのチームもその要求に応じようとはしていない。また、ワトソンはノートレード条項を有しており、希望しない行き先への契約はとん挫する可能性がある。

シーズン開幕にあたってテキサンズがワトソンをロースターにとどめることが予想される中、疑問となっているのはチームの次なる動きだ。52人のロースターでプレーするのか、キャンプ中にそうしたようにワトソンに1,000万ドル(約11億円)以上を支払いながら自宅で過ごさせ、ミーティングにのみ出席させるのか。あるいは、プロボウラーのワトソンを強制的にプレーさせ、ワトソンが断れば出場停止や罰金、保証額の無効化といった措置を取るのか。

ワトソンの法的な状況に終りが見えず、NFLはこの一件の調査を継続しているが、ペリセロは法的手続きが進む中で、今のところはNFLがワトソンをコミッショナーの除外リストに載せる予定はないと指摘している。

ヘッドコーチ(HC)デビッド・カリーは31日にワトソンが除外リストに掲載される可能性について聞かれたものの、「現時点では何も言うことがない」とし、リーグとは「何の会話もしていない」と語るだけで口を閉ざした。

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