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足首の負傷後初の試合で回復した姿を見せたカウボーイズQBプレスコット

2021年09月10日(金) 17:24


ダラス・カウボーイズのダック・プレスコット【AP Photo/Mark LoMoglio】

ダラス・カウボーイズのクオーターバック(QB)ダック・プレスコットはプレシーズンの約1カ月間試合に出ていない。ようやく投球練習を再開したときには投球数に制限を設けていた。レギュラーシーズン第1週にはそのような制限はなくなっている。

現地9日(木)に行われたタンパベイ・バッカニアーズとのシーズン開幕戦でプロボウル選出のクオーターバックはこれまでと同様に数多く投げた。そして、プレスコットは従来通りの活躍をしている。それはカウボーイズが途中でリードするには十分だったものの、優勢を保つには不十分だった。

残り90秒のところでプレスコットがフィールドゴールドライブを成功させた後、バッカニアーズのQBトム・ブレイディが自らのフィールドゴールドライブで応戦し、キックオフゲームでは31対29で昨季スーパーボウル覇者が勝利している。

昨年10月に足首の骨折と脱臼をして以来初となるプレスコットの試合は不発に終わってしまった。しかしながら、プレスコット恒例のウオームアップで始まり、試合後にはブレイディとのフィールド中央部での温かい抱擁で終わる夜だった。

試合後に『NBC』のインタビューに応じたブレイディはプレスコットの復帰について「アメージング、すごい」と語り、こう続けている。「これこそがスポーツの醍醐味だ。スポーツは自分が何者であるか、自分の性格はどういうものかを理解させてくれる。彼は長いリハビリを経験して、プレシーズンの多くを欠場したのに、それを乗り越えてものすごい試合を見せてくれた」

プレスコットは後に、再びバッカニアーズと相まみえるだろうとブレイディやカウボーイズのチームメイトに話していたことを明かしている。

「それはこのグループに対する自信であり、期待でもある。ここは今年に大きく前進してプレーオフに進出するチームになる」とプレスコットは語った。

プレスコットが調子を取り戻した以上、カウボーイズは確かにポストシーズン進出の約束を守ることができるだろう。パスを58回中42回成功させるというスコアはプレスコットにとって自己最高記録だ。カウボーイズがランで攻撃したのは18回だけで、そのうち4回はプレスコットのスクランブルだった。これは圧倒的な守備陣の前線がカウボーイズのラッシングアタックを排除したことと、プレスコットが足を負傷しないように慎重になっていたことによるものだ。

とはいえ、彼の右肩は記録的なスタートを切った昨年と全く同じ状態にまで回復している。

6年目のベテラン選手であるプレスコットは403ヤードを投げ、タッチダウン3回をマーク。経験豊富なバッカニアーズの守備陣をショートやミッドレンジのスローで翻弄(ほんろう)した。おそらく、最も素晴らしいスローは複数のディフェンダーの間を縫うように届いた、ワイドレシーバー(WR)シーディー・ラムに向けたディープボールだっただろう。しかし、このボールはラムの手から弾かれてコーナーバック(CB)カールトン・デービスの手に収まり、インターセプトされてしまった。

ドロップバックは終始あったものの、プレスコットがサックされたのは1回のみだった。4週間の練習を失いながらも、プレスコットは8人のレシーバーに2回以上のパスをつないでいる。また、多数のヒットに耐え、投球側ではない手の皮膚が一部はがれるほどだった。プレスコットの勇敢さによって、カウボーイズはサーズデーナイトの大部分で相手と1得点差の状況を維持している。グレッグ・ズアーレインの2回のフィールドゴールによってカウボーイズがリードすることもあったが、そのいずれも数分後にはひっくり返されていた。

少なくともあと1度オフェンスがエンドゾーンに届かなかったことを嘆く前に、プレスコットは「俺たちは足りなかった。肝心なのはそこだ」と話している。

「俺たちは一生懸命戦った。最後までずっと戦い続けた」

もちろん、これは始まりでもある。敗北はしたものの、プレスコットのプレーはこれ以上ないくらい励みになるものだった。

カウボーイズのヘッドコーチ(HC)であるマイク・マッカーシーは「つまり、これが彼なんだ」と語った。

「彼にこういう夜ができないと思ったことなどない。彼が始終フットボールのことを考えているのを忘れてはいけない。彼はこのことに、とんでもない量の努力を余分に注いでいる」

プレスコットは数週間にわたって右足首や右手の調子を尋ねられ続けてきた。今、プレスコットは問題ないと宣言している。問題ないどころか、それ以上の調子であることが示されたのだ。

【RA/A】