バッカニアーズTEグロンコウスキーは「ここ数年で最高の状態」とエリアンスHC
2021年09月12日(日) 07:072021年の1試合目を終えて、タンパベイ・バッカニアーズのタイトエンド(TE)ロブ・グロンコウスキーはすでに2020年のどの時点よりも調子が良さそうに見える。
タンパベイ・バッカニアーズが31対29でダラス・カウボーイズに勝利した試合で、まるで2015年のときのようにラインバッカーを振り切った32歳のグロンコウスキーは、片手でボールをつかんで“グロンクスパイク”でタッチダウンを2回決めた。
グロンコウスキーとクオーターバック(QB)トム・ブレイディのコンビネーションは止められないように見えた――ニューイングランド・ペイトリオッツ時代のように。
チームの公式コメントで、ブルース・エリアンスHC(ヘッドコーチ)は「グロンクはとんでもない選手だ。グロンクはここ数年で最高の状態だ。彼らには歴史がある。トムは彼の頭の後ろに向かってボールを投げているが、(グロンコウスキーは)ボールを見ずに、おそらくそこに来るだろうと分かっている。彼らはもうずっと抜群の相性の良さを発揮している」と言及している。
現地9日(木)に行われた開幕戦でグロンコウスキーは自らに向けられた8回のパスをすべてキャッチし、90ヤードと2タッチダウンを挙げるなど、美しい化学反応がしばしば見られた。
昨年、1年の引退生活から現役復帰したグロンコウスキーはどの試合でも調子が上がっていないように思われた。安定していたポストシーズンでさえ、年齢には抗えない様子が見てとれた。しかし、2021年初戦でこのベテランは時計の針を戻したかのように、どこにいても活力にあふれ、切れ味のいい姿を披露した。グロンコウスキーが好調を維持できれば、バッカニアーズの攻撃陣にもう一つ強力な武器が加わることになる。
ブレイディは長年のチームメイトについて「あいつは順調なキャンプを過ごしてきたからね」と語った。「今夜の彼はいい試合をするだろうと思っていたし、準備もできていた。もちろん、2分間のドライブでは彼を起用した。そして、あっぱれなキャッチとランを見せてくれた。とにかくすごい選手だし、その振る舞いも素晴らしくて、最高のチームメイトだ。彼の姿を見たり、一緒に過ごしたりしていく中で、ロッカールームのみんなも彼のことを大好きになっていると思う。そして、フィールド内外を問わず、あいつは見どころのあるヤツだ。ああいう選手が活躍しているのを見るのは誰もがうれしいはず。彼が自分のやっていることを楽しんでいて、さらにチームに貢献しているんだから、こっちだってうれしいよ。今夜は本当に楽しかった」
プレーオフを含めるとグロンコウスキーはこの試合でブレイディからキャリア99回目と100回目を数えるタッチダウンレシーブを得た。2人はこの結果、これまでプレーオフを含むNFL史上100回のタッチダウン接続を達成した唯一のクオーターバックとレシーバーのコンビだったQBペイトン・マニングとワイドレシーバー(WR)マービン・ハリソンに肩を並べている(マニングとハリソンのホットラインは合計114回を記録)。
グロンコウスキーが1試合の中で複数回のタッチダウンレシーブを記録したのはこれがキャリア通算22試合目(プレーオフを含む)であり、スーパーボウル時代のNFLではアントニオ・ゲイツに追いつきTE最多記録タイとなった。グロンコウスキーは全ポジションの中でも引退した――厳密には引退していないが――ラリー・フィッツジェラルドと並んで歴代6位タイにつけている。最多はほぼすべてのレシーブ記録でトップに君臨し続けるジェリー・ライスの49回だ。
バッカニアーズWRクリス・ゴッドウィンは試合後、「グロンクは最高だ。キャリアを通してずっと活躍している。体が大きいのにスムーズに走って広範囲をカバーして、それでいてガードやタックルをするのが難しいから毎回びっくりさせられる。彼が俺たちのチームにいてくれて嬉しいよ」と話した。
グロンコウスキーは時の翁のようなブレイディの背中を押し続けてきた万能薬でも飲んできたかのように見える。グロンコウスキーが17試合すべてにおいて好調であれば、トップタイトエンドの称号をめぐってカンザスシティ・チーフスのトラビス・ケルシー、サンフランシスコ・49ersのジョージ・キトル、ラスベガス・レイダースのダレン・ウォーラーを脅かすことができるだろう。
【RA】