テキサンズQBワトソンのトレード交渉は期限頃に再開の可能性
2021年09月13日(月) 15:52ヒューストン・テキサンズのクオーターバック(QB)デショーン・ワトソンはシーズン初戦のジャクソンビル・ジャガーズ戦をフットボール以外の理由で欠場することが決まっていた。劇的な変化がない限り今季はこの状態が続くだろうと、テキサンズの事情に詳しい関係者は語っている。
全盛期のフランチャイズクオーターバックが出場できない――負傷していないのにもかかわらず。
しかし、現地11月2日(火)のトレード期限の頃には状況が一変する可能性がある。関係者の話に基けば、以前からワトソンに興味を持っていたチーム――マイアミ・ドルフィンズ、フィラデルフィア・イーグルス、カロライナ・パンサーズ、デンバー・ブロンコスなど――は今季の結果次第で興味を新たにする可能性があるとのこと。
ワトソンは現在、マッサージ中の性的暴行および不品行で22件の民事訴訟と10件の刑事訴訟の対象になっている。以前トレードを要求したワトソンはテキサンズで二度とプレーしないと誓っている上に、チームは十分に強力だと思えるトレードオファーを得ることを断固として譲っていないため、最終的にはこれがテキサンズの現実となるだろう。インアクティブ登録されたワトソンはプレーすることなく、最終的なトレードを待ち望んでいる状態だ。
カロライナ・パンサーズの試験的なサム・ダーノルド起用がうまくいかなかった場合、彼らがシーズン序盤にプッシュする可能性はあるだろうか? はたまた、他のチームが動く可能性は? 契約にノートレード条項が含まれているワトソンは、明らかにマイアミに愛着を持っている。スロースタートをきっかけに、2020年ドラフト1巡目でQBトゥア・タゴヴァイロアを指名したドルフィンズが行動を起こす可能性はあるだろうか?
ワトソンはトレードにこだわっており、テキサンズではプレーしないという姿勢を見せている。関係者によると、他方のテキサンズはワトソンを放出するのに見合う大型オファーを待つことに固執しているという。
また、テキサンズはオフシーズン中にワトソンに対して、複数の1巡目指名権を含む重要なオファーを受けていたようだ。それにもかかわらず、ジェネラルマネジャー(GM)のニック・カセリオは全盛期のフランチャイズQBを手放すには十分でないと判断した。
そして、カセリオGMが望むオファーを得られない場合、待ち続けることには意味がある。今、テキサンズがワトソンをトレードしたとして、そのチームの成績が良くなれば、ドラフト指名権の価値はトレード前よりも下がる可能性がある。テキサンズがオフシーズンまで待てば、実際にどのような指名権を獲得するのか確実に把握することができ――ワトソンがノートレード条項を放棄するのであれば――最も価値のある1巡目選手とトレードすることができる。
コミッショナーの除外リストにワトソンの名前はなく、新たな証拠や告発がない限り、そこに掲載されることはないとリーグ関係者は話している。リーグは性犯罪に関する独自調査のためのインタビューを実施しておらず、この調査を知る関係者は犯罪捜査が終わるまでインタビューを行わない可能性が高いと述べている。地元の警察には干渉しないのだろう。基本的にリーグの調査は保留状態にある。
では、ワトソンの法的状況はいつになったら明確になるのか?
22件の民事訴訟が進行中で、今月中にも証言録取が始まるかもしれない。ワトソンの証言録取は最短で来年2月22日(火)に始まり、5月には公判前会議が行われる予定だ。つまり、和解が成立しない限り、2022年ドラフトまでに解決はしないだろう。
10件の刑事事件にも発展しているため、決議までには数週間を要すると思われる。
【RA】