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WRジョーンズのペナルティを「バカげた」行為と非難したタイタンズHC

2021年09月14日(火) 06:40

テネシー・タイタンズのフリオ・ジョーンズ【AP Photo/Mark Zaleski】

テネシー・タイタンズのフリオ・ジョーンズ獲得はスーパーボウル出場に向けてチームを前進させる一手として歓迎された。

しかしながら、シーズン第1週の試合では少なくとも1回のスナップでチームを後退させる以上のことができなかった。

10点差をつけられた第1クオーター中盤、セカンド・アンド・ロングの状況に直面したタイタンズはランニングバック(RB)デリック・ヘンリーが積極的にランヤードを稼ぎ、サードダウン残り1ヤードに持ち込もうとしていた。ジョーンズがアリゾナ・カーディナルスのディフェンシブバック(DB)バイロン・マーフィーと小競り合いを演じていなければ、現実になっていただろう。

この押し問答で、ジョーンズは不必要なラフネスにより15ヤードのペナルティを受け、サードダウン残り1ヤードになるはずが、実際はサードダウン残り16ヤードになってしまったのだ。次のプレーでは相手ディフェンスのJ.J.ワットがスクリーンを乱し、クオーターバック(QB)ライアン・タネヒルの投げたパスは芝に落ち、インコンプリートとなったパスの一番近くにいたのがマーフィーだった。

タイタンズはこのドライブでパントを余儀なくされ、次に攻撃権を得た場面では5ヤードしか進めずにまたもパントに終わっている。出だしの悪夢は覚めることなく試合の悪夢となり、タイタンズの今季初戦は38対13でカーディナルスに敗れた。

現地13日(月)、タイタンズのヘッドコーチ(HC)マイク・ブラベルはジョーンズのペナルティについて「われわれがコーチしたり教えたりするようなものではない。あれは、チームに害を与えるバカげた行為の範ちゅうに入るだろう」とコメント。

このペナルティでタイタンズはその時点までに得た最大の攻撃チャンスを失い、第1クオーターが終わった時点で17対0と大きく引き離された。その時点までに昨季リーグトップのラッシングヤードを誇ったヘンリーの獲得ヤード数はマイナス2だった。

ジョーンズはパスゲームでも活躍できず、3回のレシーブで29ヤードにとどまり、この日のタイタンズの惨状を象徴するようなスタッツに終わっている。

ブラベルHCは「出だしが悪かった。補完的なフットボールをするのに時間がかかった。ディフェンス以外ではテンポに対応できていたと思う。準備は整っており、必要に応じてサブを投入し、相手にタイムアウトを取らせたものの、ダメなプレーが多すぎた。きっちりプレーできていなかった。やるべきことをやらなければならない」と述べ、こう続けた。

「それに、ディフェンスの第3ダウンや第4ダウンについても、相手はサードダウンで3回のタッチダウンを決めている。また、オフェンスに関しては1対1の勝負で冷静さと落ち着きを保てず、相手の方がわれわれよりもフィジカルでハードなプレーだった。彼らがフットボールの試合を制したのだ」

興味深いことに、カーディナルスは第1クオーターに多くの反則を犯し、ペナルティの数は10を超えるペースだったにもかかわらず、試合が終わってみればタイタンズよりも1つ多かったにすぎない。混沌とした第1クオーターはカーディナルスにとって痛手にならず、その後は知恵を絞ってタイタンズを攻略していったと言える。

まだシーズン第1週とはいえ、タイタンズはレシーバーに2人の正統派なスタープレーヤーを擁し、ランニングバックにもエリート選手がそろっているが、そういったチームであるようには見受けられなかった。準備が整っておらず、モチベーションも十分でないように見られかねない。

素早くスキルとモチベーションを取り戻す必要があるだろう。タイタンズは今週末、シアトルに向かうことになっている。

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