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古巣ジェッツを破ったことに執着はないとパンサーズでデビューしたQBダーノルド

2021年09月14日(火) 13:17

カロライナ・パンサーズのサム・ダーノルド【AP Photo/Jacob Kupferman】

クオーターバック(QB)のサム・ダーノルドは古巣のチームを破るという滅多にない機会に恵まれた。

2018年のNFLドラフトで全体3位に指名されたダーノルドは、いま注目のシグナルコーラー、QBザック・ウィルソンの加入によってニューヨーク・ジェッツでの居場所がなくなった。ジェッツはこのオフシーズンにダーノルドをカロライナ・パンサーズにトレードしている。

現地12日(日)にダーノルドは元いたチームを見返すことができ、パンサーズを19対14の勝利へと導いた。だが4年目のダーノルドが古巣を悪く言うようなことはなかった。

ダーノルドは「正直に言うと、向こう側にいる彼らを見て違和感はあった」とチームの記者団に述べている。「それ以外には特に何とも思わなかったよ。俺たちのオフェンス対彼らのディフェンスという風にしか見なかった。試合中やプレーしている間はそんなことを忘れてしまう。俺たちはベストを尽くすことだけに集中していた」

自分を見限ったチームに勝ったことで何か正当化できたかと聞かれたダーノルドは「いや、俺にとってはなかった」と答えている。

ダーノルドはパンサーズの一員として初めて迎えたこの試合で、35本中24本のパスを成功させて279ヤードとパッシングタッチダウン1回、パサーレーティング102.0をマークした。1950年以降、元のチームを離れた直後に別のチームで初めて先発した試合で元のチームを破ったQBは、2005年のシーズン第7週にデトロイト・ライオンズの選手としてクリーブランド・ブラウンズを破ったジェフ・ガルシアただ一人だ。ダーノルドはそのガルシアと並んだ。

21回のランで98ヤードを記録するかたわら、9回のターゲットですべてのパスをキャッチして89ヤードを稼いだランニングバック(RB)のクリスチャン・マカフリーに頼ったダーノルドは、自分の力を発揮した。至近距離のパスではミスを量産したものの、同じく元ジェッツのワイドレシーバー(WR)ロビー・アンダーソンに57ヤードの特大パスを放ち、タッチダウンを決めている。

その“リベンジタッチダウン”についてさえ、ダーノルドはジェッツとの因縁に触れなかった。

アンダーソンとのプレーについてダーノルドは「俺たちはそういう風には考えていなかった。うまくパスがつながってタッチダウンを決めることができた。ただそれだけだ」とコメントした。

パンサーズのヘッドコーチ(HC)マット・ルールは、シーズンの開幕戦でダーノルドが見せた活躍に満足していると述べている。

「最初のステップ、最初の試合としては良かった。彼にとって大きな一歩だったに違いない。試合中はかなり集中していた。懸念すべきことは特にない。彼がジェッツとどう戦うかは気になっていたが、終始楽しんでいるように見えた。“落ち着け、焦るな”と思うような場面もなかった。彼は素晴らしかったよ」

「試合前に(ジェネラルマネジャーの)スコットと話した時、私の中の懸念事項に彼は入っていなかった。サムのことは心配していなかったね。今週はずっと集中していたし、それがプレーにも出ていたんじゃないかと思う。今後、彼がどのような活躍をするかは見守るしかないだろう。私の仕事は彼が良いプレーができるように支えることだ。彼がうまくプレーできるかどうかを見るのではなく、月曜日と火曜日は練習に戻って、引き続き彼と一緒に取り組んでいく。以前にも言ったが、彼は成功してほしいと思うタイプの選手だ。このようなタイプの選手がチームにいれば、物事はうまくいく」

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