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ベアーズQBダルトン、NFC北地区全敗を受けてラムズ戦の敗北を楽観視

2021年09月14日(火) 15:29


シカゴ・ベアーズのアンディ・ダルトン【AP Photo/Jae C. Hong】

現地12日(日)のゴールデンタイムに開催された試合でシカゴ・ベアーズはロサンゼルス・ラムズのクオーターバック(QB)マシュー・スタッフォードや新入り選手を相手に34対14で敗れている。

たとえQBアンディー・ダルトンが短いパスを中心にしながらもラムズ守備陣を相手に予想以上に総ヤード数を伸ばす一助になった(シカゴの攻撃陣は322ヤードを獲得)とはいえ、今回の結果は予見されていた。

NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区では4チームともシーズン初戦で苦杯をなめており、今回の敗北が地区内での結果に影響しないことはシカゴにとって朗報だ。

ダルトンは『SI.com』に対し、「シーズンは長いからね。誰もがそれを分かってると思う。しかも今日の地区の結果を見たら、俺たちはまだ同じ位置にいる」と話した。

グリーンベイ・パッカーズはニューオーリンズ・セインツに大敗し、ミネソタ・バイキングスはシンシナティ・ベンガルズにオーバータイムで敗れ、デトロイト・ライオンズはホームでサンフランシスコ・49ersに敗れている。まったくいいことのない一日を過ごしたNFC北地区。その最大の“勝者”はおそらくパッカーズだろう。NFC北地区2連覇を果たしながらも今回は攻守両面でひどい結果に終わったパッカーズだが、ディビジョン内の他チームの状況を見ると、まだ最有力候補だと言える。

ベアーズのサンデーナイトフットボールにおけるゲームプランは明確だった。それはオフェンシブラインが不完全なため、ラムズのパスラッシャーに対抗して素早くパスを回すというものだ。『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によると、ダルトンは12ヤード以上のパスを一度も通していないという。第1ドライブでインターセプト(これは予想されていた)されたり、その後の第4ダウン残り15ヤードの状況では13ヤードの地点でインコンプリートに終わったりと、10ヤード以上のパスを成功させたのはわずか3回のみだった。

ゲームを接戦に持ち込むための作戦だったが――特に守備陣の苦戦が目立ったことを踏まえれば――ベアーズはラムズが自滅でもしない限り勝てなかっただろう。ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイが率いるラムズはつまずくことなく、ベアーズを引き離した。

ベアーズの攻撃陣が最も活気にあふれていたのは新人QBジャスティン・フィールズが試合に出場したときだった。フィールズはパスを2回成功させてタッチダウン1回をマーク、第3クオーターまで試合を優位に進めた。

『NBC Sports Chicago(NBCスポーツ・シカゴ)』によると、フィールズは「うそはつかないさ、試合中は(その瞬間を味わっていて)、俺は“おい、これはクレイジーだ”って感じだった」と話し、こう続けたという。「そしてハーフタイムには“これはまだまだクレイジーだぞ”と思ったんだ。フィールドに出られただけでも最高だったよ。今日、俺は考えていたんだ――自分がこういう立場になるとは思ってもみなかったから、この場にいるだけでアメージングだって。本当に感謝している」

「まさにクレイジーだ。子どもの頃は現実主義者だったから、自分の才能が開花するとか、NFLで活躍できるとか考えたこともなかった。だから、自分がここにいること、そして神の取り計らいを目の当たりにして、ただただ感動してる。この瞬間、この場所にいることができたんだから」

ベアーズのマット・ナギーHCは計5回のプレーにフィールズを起用し――ショートパス2回、タッチダウンラン1回、ハンドオフ2回を記録――そのうち3回はレッドゾーンでのプレーだった。

ナギーHCは「私たちは計画を立て、その計画を実行した。いつ、どこで彼を使うかは決まっていて、それを守った。だから、今後の展開やどういう方法をとっていくかは様子を見る。しかし、われわれはみんな戦略的にそのことを理解していると思うし、何も語らずに今後の展開を見つめていく」と述べている。

ナギーHCの目標は、ラムズの強力な前線を前に、レフトタックル(LT)2人が負傷で欠けるオフェンシブラインの後ろでプレーすることを無理強いせずに、フィールズを慣らしていくことにあったようだ。ボールを長く保持し過ぎてしまうルーキーが初戦で打ちのめされると、落胆してしまう可能性がある。とはいえ、NFLでは安全策をとることが長期的に見て成功につながることはほとんどない。

ゴールデンタイムに行われたシーズン初戦を終えたものの、ベアーズに関する新たな情報は得られていない。攻撃陣を活性化させ、なおかつOラインの後ろから走りで相手に脅威を与えることができるフィールズは、ベアーズのクオーターバックとして最良の選択肢のままだ。第2週に控えるダルトンがかつて所属していたベンガルズとの対戦の日に、ナギーHCがフィールズにすべての仕事を任せるかどうかが明らかになるだろう。

【RA】