契約の批判を気にせず、ポラードとの役割を受け入れるカウボーイズRBエリオット
2021年09月25日(土) 23:58ダラス・カウボーイズのランニングバック(RB)エゼキエル・エリオットの契約はニューオーリンズ・セインツのアルビン・カマーラと並び、カロライナ・パンサーズのクリスチャン・マカフリーに次いでランニングバックとしては2番目に高額だ。しかし、2021年シーズン2週目までのプレーを見ると、このランキングに見合っていないとも言える。
2週間を通して、エリオットはわずかキャリー27回で104ヤードとタッチダウン1回という記録。これはカンザスシティ・チーフスのクライド・エドワーズ・ヒレアーとデンバー・ブロンコスの新人ジャボンテ・ウィリアムズと並ぶ16位タイの数字だ。
エリオットはもはや主力選手ではないといった批判を耳にしているはずだが、本人は全く気にしていないようだ。
現地23日(木)、エリオットは笑いながら「耳に入っているさ。でも、本当に重要なのはこの建物の中で何が行われているかっていうことだろ。いろいろ言う人たちがチェック(小切手)にサインしたり、送金したりするわけじゃないから、どうってことないさ」とチームの公式サイトにコメントしている。
問題はエリオットの調子が悪いことではない。むしろ、スリムになり、誰もが逃しそうなスペースにも飛び込んでいけるエリオットは昨季よりも調子がよさそうだ。シーズン第1週にカウボーイズが屈指のランディフェンスを誇るタンパベイ・バッカニアーズと対戦したのは彼のせいではない。
エリオットのキャリー数が減った最大の理由は、バックフィールドの仲間であるトニー・ポラードがシーズン初戦で爆発的に活躍したからだ。ギル・ブラントがレニー・ムーアと比較したように、ポラードはボールに触れるたびにハイライトリールが起こるのを待っているような選手だ。3年目のポラードは2試合を通じてキャリー1回あたりの平均が7.7ヤードとRBの中で最も多い数字を記録している。彼はわずかキャリー16回で123ヤードを稼ぎ、タッチダウンも決めている。
エリオットはポラードが注目されていることに嫉妬しているわけではない。
「兄弟みたいなもんだ。毎週、俺たちは同じ目標、同じ共通の目標を持っていて、それは試合に勝つことだ。どんな形であれ、俺たちはそれを実行しなければならない。トニーに会えてうれしい。俺は彼の仕事ぶりを見ている。彼はチームの中で最も働き者の一人で、才能にも恵まれている。彼は外に出て良いプレーをするのにふさわしい」とエリオットは語っている。
カウボーイズの人気とエリオットの契約により、ダラスのタイムシェアにスポットライトが当たっている。クリーブランド・ブラウンズのニック・チャッブが2試合で26回しかキャリーしなかったことについては、エリオットの記録に近いにもかかわらず話題にも上らない。
夏の間に契約について話し合うのは意味のあることだが、一度試合が始まれば、最高の選手は報酬のいかんにかかわらずプレーすべき――その時点ではサンクコストだからだ。ポラードはシーズンが進むにつれて、より多くボールに触れるに値することを示した。彼のデュアルスレット能力は守備陣を苦境に追い込むことができる。攻撃コーディネーター(OC)のケレン・ムーアが今後の数週間で両ランニングバックを一緒にフィールドに出す方法を見つけたとしても、それは驚くべきことではない。
エリオットは今年と来年の保証金(2022年には1,240万ドル/約13億7,000万円)があるため、キャリー数を気にしていない。もし、カウボーイズのコンビが月曜夜のフィラデルフィア・イーグルス戦を突破して、最終的にプレーオフに進出することができれば、キャリーの配分についてはさらに気にしなくなるだろう。
【RA】