ニュース

ブレイディは「これまでのどのQBよりも守るのが難しい」とペイトリオッツHCベリチック

2021年09月30日(木) 12:17


ニューイングランド・ペイトリオッツのトム・ブレイディとヘッドコーチ(HC)ビル・ベリチック【AP Photo/Carolyn Kaster】

タンパベイ・バッカニアーズのクオーターバック(QB)トム・ブレイディは「G.O.A.T.」と呼ばれているが、ニューイングランド・ペイトリオッツに在籍していた頃の彼の元ヘッドコーチ(HC)は誰に対しても「史上最高」というほめ言葉をたやすく口にすることはない。

しかし、ビル・ベリチックHCは現地29日(水)に、ブレイディはこのゲーム史上最も守るのが難しいクオーターバックであると称し、彼なりのやり方でほめた。共に戦った6つのスーパーボウルタイトルを手に別れて以来、この伝説のヘッドコーチと伝説のクオーターバックは初めて今週日曜日に激突する。1勝2敗のペイトリオッツが2勝1敗のタンパベイをホームで迎え撃つ試合のキックオフは、10月3日(日)東部時間20時20分[日本時間4日(月)9時20分]を予定している。

試合に先立ちベリチックHCはブレイディについてこう話した。「これまでのどのクオーターバックよりも守るのが難しい。それ以上言うことはない。彼の記録は驚異的だ。彼は間もなく歴代のパス記録を抜こうとしている。彼はそのポジションのどの選手よりも、ヤード、コンプリーション、タッチダウン、チャンピオンシップの数をはじめ、どんな尺度で見ても多くのことを成し遂げている。だから、彼と戦う以上に厳しいものはないだろう」

ベリチックHC率いるペイトリオッツは、2019年シーズンの終了とともにブレイディを失ってからは通算8勝11敗となっている。一方で3度のMVPに輝いているブレイディはバッカニアーズですぐさま結果を出し、チームを第55回スーパーボウルの覇者へと導いて、ブレイディ自身は7個目のチャンピオンタイトルを獲得した。ペイトリオッツは2020年にブレイディの後任としてキャム・ニュートンを迎え入れたが、2008年以来はじめてプレーオフ進出を逃す。そして今度はルーキーのマック・ジョーンズに司令塔を任せることにした。

「もはやトムが何をしても私は驚かない。彼は偉大な選手だ。努力家で、自分のケアもしっかりやっている」とベリチックHCはつけ加えた。「50歳までプレーすると話しているようだが、そんなことができる選手がいるとするなら、彼にはできるだろう」

今週末のバッカニアーズのパスゲームに対するディフェンスを準備するのに、ベリチックHCが苦労することはないだろう。彼は自分のパスゲームに慣れている上、かつて自分が指導したクオーターバックが新しいチームで用いているディフェンスの攻略法は、以前のものと大きな違いはないと考えている。

「100%自信がある。それはブレイディがキャリアを通してずっと続けてきたオフェンスだ。ここで発展させたものと同じだ」とベリチックHCは述べている。「ランゲームは違うだろうが、パスゲームに限って言えばほとんど同じだろう。自分のプレーをコントロールすることからプロテクションに至るまで、ほとんどのプレーがわれわれのものと大差ない」

ブレイディとの関係は「常に良好」だとベリチックHCは話し、ブレイディがペイトリオッツで過ごした20年間の最後の頃は二人が対立していたという説を否定した。当然ブレイディは、ベリチックHCに対してほめ言葉以外を口にしたことはない。いずれにしても、この二人が対峙する光景は日曜日の夜のテレビ番組を盛り上げてくれることだろう。

【R】