ブロンコスHCファンジオがレイブンズのラストプレーに苦言、「彼らはすると思っていた」
2021年10月05日(火) 13:35デンバー・ブロンコスがホームでボルティモア・レイブンズに23対7で敗れた試合について、ブロンコスのヘッドコーチ(HC)であるビック・ファンジオは残り3秒でレイブンズがボールを前に運んだことを批判している。
レイブンズが43試合連続で100ラッシングヤード越えというNFLタイ記録を確保するべく、試合最後のプレーでランをコールにしたことについて、現地4日(月)に問われたファンジオHCは、本心を隠そうとしなかった。
「あれは[卑語省略]ひどかったと思う。だが、彼らはそうすると思っていた」とファンジオHCは言う。
「プロとしての37年で、こんなもの見たことがなかった。だが、予測されたことではあるし、われわれは予期していた」
ファンジオHCは2006年から2009年の4シーズンをレイブンズで過ごした。ジョン・ハーボーHCの下、当初は守備のアシスタントとして、最終年はラインバッカー(LB)コーチとしてチームと共に戦っている。2010年、ファンジオHCはジム・ハーボーの下で働くべくスタンフォード大学へと移った。
63歳のファンジオHCは、レイブンズがニーダウンしなかったことを批判する理由の一つに、選手の安全性を挙げている。
レイブンズがランに出ることをなぜ予期していたか聞かれたファンジオHCは「彼らがどうオペレートするか知っているからだ」と返答。
「それが彼らのモードだ。選手の安全性は二の次さ」
もちろん、負けがほぼ決まっているブロンコスが残り時間30秒を切っているところでタイムアウトを取り、タッチダウンを決めようと試みるものの、残り3秒の時点でインターセプトされてしまったことも踏まえておくべきだろう。これによってレイブンズが最後のプレーでランを行うチャンスを得たのだから。
試合後のハーボーHCは、最終プレーでニーダウンしないという自分の決断が相手にとっては否定的に受け止められることを承知していた様子だった。当時、これが「100%私の判断だ」と話していたハーボーHCは月曜日にファンジオHCのコメントを聞かされた際に、記録を追求した自らのロジックを繰り返している。
「われわれは良い関係だったと思う。試合前にはいい会話を交わしたし、長い間の知り合いだ。だが、約束しよう、私はその侮辱的な発言についてまったく考えるつもりはない」とハーボーHCは話した。
「われわれにとって意味のあることが、彼らにとって意味があるわけではない。彼らの関心は明らかにわれわれの関心ではない。ボールが戻ってくるとは思っていなかった。私はもう決めていたし、われわれはもしボールが戻ってくれば、ヤードを稼ごうと決断していた。そして、残り3秒で取り戻した」
「10秒残っていればエンドゾーンにボールを投げるものだ。あそこから16ポイントのタッチダウンが可能だったかは私は知らないし、だからこそそれは試合の勝利とは関係ない。われわれにとって大事なことが彼らにとっては意味がないかもしれないし、われわれはそれについて気にかけるつもりはない」
ただし、ブロンコスの全員がレイブンズの決断に怒りを覚えたわけではない。
ディフェンシブバック(DB)カリーム・ジャクソンが気にしているのは試合中に守備陣ができなかったプレーであり、最後のプレーに特に注意を払っているわけではないようだ。
「正直言って、あのラストプレーについて[卑語省略]する気はない。試合全体でのプレーをもっと気にしている」と言うジャクソンは次のように続けた。
「彼らを止めるのが俺たちの仕事だ。彼らは100ヤードだろうがなんだろうが、やろうとすることに挑戦するために走った。だが、ディフェンス全体として、俺たちは自分たちに求めているレベルのプレーができていなかった。俺たちはやらなきゃいけなかったのさ。そのラストプレーだってな。全体として、俺たちはもっとうまくやらなきゃいけなかった」
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