ラムズWRウッズに「より多くの機会」を与えたいと考えているマクベイHC
2021年10月06日(水) 09:40クオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフが先発を務めていた3年間、ロサンゼルス・ラムズのワイドレシーバー(WR)ロバート・ウッズはシーズン平均で132回以上もターゲットになっていた。しかし、QBマシュー・スタッフォードと臨んだ4試合ではターゲット数はわずか25回、キャッチ15回、172ヤード、タッチダウン2回と、過小評価されている。
現地3日(日)に開催され、アリゾナ・カーディナルスに大敗を喫した試合で、ウッズは勝敗がほぼ決した“ガーベッジ・タイム”にタッチダウンしてからボールを投げ捨てた。この反応を受け、ベテランWRが攻撃陣における自身の役割に対して不満を持っていると見られていた。
一方、ヘッドコーチ(HC)ショーン・マクベイはそう考えてはいないようだ。ウッズは試合中、攻撃陣の苦戦に苛立っていただけだとマクベイHCは語っている。
チームの公式コメントでマクベイHCは「ロバート・ウッズの態度や気質を心配しているわけではない」と話し、こう続けた。「彼はキャプテンだ。あれは“得点した”という意味でボールを弾いたように思えたから彼はイライラしていたのだろうが、あの日は全員にとってフラストレーションがたまる1日だった。私たちの基準やそれに伴う期待を考えると、誰もあのような状況にはなりたくない。しかし、あのドライブを見れば、正しく競争していた選手のことが話題になるだろう。彼はあのドライブでいくつものプレーをした。ヴァン・ジェファーソンへのスクリーンパスでは、ボールを持たずに競っていた」
「彼はあらゆる意味で最高だ。一握りの選手たちをチームに擁しているのは重要で、それは私が常に意識し続けたいことだ。適任の選手が5人もいるのはそれだけでメリットがあると思う。機会を分配したいと思う一方で、時には選手が第一であり、カバレッジが必ずしもリードの方向性を決めるわけではないようなプレーもコールできるようにしておきたい。だから、ロバートが活躍するのはラムズの攻撃陣にとってはいいことなのだ。それは今後も見続けたいのだが、ロバートはリーダーとして、キャプテンとして、ここまで素晴らしい仕事をしてきた。彼にもっとチャンスを与える必要があり、それは私次第ということだ」
ウッズのフラストレーションは無理もない。今季4週間にわたってターゲット46回――1試合あたり11.5回――を記録しているクーパー・カップをスタッフォードが好んでいるため、ウッズは後回しにされているのだ。シーズン第4週のウッズのキャッチ4回、48ヤード、タッチダウン1回のパフォーマンスのうち、キャッチ3回、30ヤード、タッチダウン1回はラムズが37対13でリードされていた“ガーベッジ・タイム”での記録だ。
スタッフォードはシーズンを通して一人のレシーバーに集中することも珍しくない。デトロイト・ライオンズ時代のスタッフォードはお気に入りのワイドレシーバーを頻繁にターゲットにしていた。これは彼の投球能力の副作用とも言える。また、そうするためには、どのような場面でもパスを通せるようにしなければならない。何事にも共通しているが、一人の選手に無理やりパスを投げることには良い面と悪い面がある。それは3週間にわたってカップとスタッフォードのコンビが支配していたにもかかわらず、日曜日の試合で苦戦したことからも分かる。
ライオンズ時代とは違い、スタッフォードは複数の優秀なレシーバーがいると気づき、最終的にボールは広がっていった。カルビン・ジョンソンの全盛期にも、ゴールデン・テイトやネイト・バーレソンが補佐役として十分に活躍していた。デトロイトに優秀なレシーバーがいなかった年は、すべてのターゲットがメガトロンことジョンソンに向かっていたのだ。
ウッズは依然として優れたワイドアウトであり、やがて守備陣がカップを封じるようになれば、ウッズの機会も増えていくだろう。
そのチャンスは木曜夜に控えるシアトル・シーホークス戦で訪れるかもしれない。シーホークスは『Football Outsiders(フットボール・アウトサイダーズ)』の統計“DVOAメトリクス”で27位につけており、シーズン序盤の4週間で相手のパスオフェンスを遅らせるのに苦労している。
【RA】