ペイトリオッツがCBギルモアをリリースへ
2021年10月07日(木) 00:20ニューイングランド・ペイトリオッツがスターコーナーバック(CB)のスティーブン・ギルモアと別離することになった。長期契約について両サイドの同意ができなかったためだという。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートは、ペイトリオッツがギルモアをリリースすることになると報じている。
最初に報じたのは『ESPN』だった。
ギルモアはその後、ニューイングランドに別れを告げた。
— The Gilly Lock (@BumpNrunGilm0re) October 6, 2021
「パッツ・ネイションのみんなへ」
「複雑な気持ちではあるけど、俺はこの最高のファンベースへの別れを発表する。俺たちは一緒に本当にたくさんの成功を楽しんできたし、みんなは俺個人が成果を挙げるための素晴らしいインスピレーションとなってくれた。ロックヒル出身の俺を支え、NFLの夢を達成させてくれてありがとう」
「このプラットフォームを提供し、俺を偉大なものの一部にしてくれたミスター・クラフト、コーチ陣、そして組織に感謝している。何よりも、毎週日曜日にただ1つのゴールを目指し、俺の横に並んでくれたチームメイトたちに感謝したい。フィールド内外での数々の瞬間を絶対に忘れないよ」
「心を込めて」
「スティーブン」
トレードマーケットで何も得られなかったらしいペイトリオッツのこの動きはかなり衝撃的だ。ラポポートによると、ギルモアのトレードを検討したチームにとって懸念材料となったのは彼の健康状態だったという。最終期限となる東部時間16時までにトレードが成立する可能性はまだ残されている。だが、彼の希望する契約条件を考えると、現段階では難しそうだ。
守備部門の年間最優秀選手に選ばれているギルモアは、オフシーズン中に手術を受けた大腿(だいたい)四頭筋のケガから回復中で、PUP(故障者)リストに登録されてシーズン開幕を迎えた。チームはオフシーズン中、ギルモアの昇給にオープンな姿勢だったが、まずは健康の回復を見極めたかったようだとラポポートは伝えている。
トレーニングキャンプを欠席し、PUPリスト入りしたことは、新たな契約を得るためのホールドインと見られていた。ペイトリオッツは契約に関する彼の不安を静めるために、2021年の支払い分を一部、2020年に動かしている。
どうやら、緊張関係は解消されなかったようだ。
ギルモアのベースサラリーは昨年のトレーニングキャンプ中に450万ドル(約5億円)引き上げられて、今季は700万ドル(約7億7,900万円)強になると見られている。『Over the Cap(オーバー・ザ・キャップ)』によると、これは2021年のコーナーバック全体の中で14位の金額だという。
システムに完璧にフィットするロックダウンコーナーを持たないまま、ニューイングランドはこの4週間に良いプレーを見せており、試合ごとに許したパスヤードランキングで4位、プレーごとに許したヤード平均でも4位の成績を挙げている。このまま彼らは永遠に進み続けることになった。
ケガから復帰する31歳の身とはいえ、健康を証明さえできればギルモアは求婚者に事欠かないだろう。彼はもう基本的に十分な健康を取り戻しているとラポポートはいう。つまり、これまでの不在はケガよりも契約問題の占める部分が大きかったということだ。
ロックダウンコーナーとしてのギルモアの力は証明済みだ。正式にリリースされれば、カンザスシティ・チーフス、テネシー・タイタンズ、タンパベイ・バッカニアーズ他が獲得に名乗りを上げると思われる。
NFLチームは常にコーナーを必要としているものだ。ギルモアのような有能な選手がオープンマーケットに出てくることはまれであり、シーズン第5週を前にというのはなおさら貴重だ。
【M】