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「このシーズンはあきらめていない」と1勝3敗のスティーラーズQBロスリスバーガー

2021年10月07日(木) 17:54


ピッツバーグ・スティーラーズのベン・ロスリスバーガー【AP Photo/Matt Ludtke】

クオーターバック(QB)ベン・ロスリスバーガー率いるピッツバーグ・スティーラーズはまだ分岐点に立たされていないが、それは時間の問題かもしれない。

これまでの3試合で露わになった証拠に目をつぶるのは難しい。スタッツ面では決して悪くないが、スティーラーズの3連敗でロスリスバーガーが見せたパフォーマンスは良くない。たとえば、数ヤード先の相手ラインバッカーにインターセプトを投げるなど、彼の悪いプレーは全盛期を過ぎたクオーターバックが急激に衰退してく姿を象徴している。

その様子は崖ほど険しいものではないにせよ、勾配はかなり急だ。ロスリスバーガーは現地6日(水)に、昨シーズンの最終クオーターから続いている最近の不調を打開するには何が必要かと聞かれた。その答えは彼の心の奥底からのものだった。

39歳のクオーターバックは「決意と欲望、そしてフットボールへの愛」と『The Associated Press(AP通信)』のウィル・グレーブスに話している。

ロスリスバーガーは今週に股関節を負傷したことで身体的な問題を増やし、自分をさらに追い込むことになった。かつては大柄ながらも動けるプレーメーカーだったが、今のロスリスバーガーは鈍く、動こうとしてもうまくいかないことが多い。

チームのオフェンシブラインが若くて経験不足なことも不振の要因ではあるが、スティーラーズの最大の問題はやはりロスリスバーガーだ。彼の正確なディープボールは1試合にせいぜい1、2回しかないことを目の当たりにしているため、相手ディフェンスはそれをまったく恐れていない。ルーキーランニングバック(RB)のナージー・ハリスがオフェンス全体を背負う形となり、ラッシングは1回あたりわずか3.4ヤード、レシーブは合計26回と少ないながらもチームトップに立つ。

ひるがえってロスリスバーガーはというと、パスアテンプトあたりの平均ヤード数はわずか6.1ヤード。タッチダウン対インターセプト比は4対4、パサーレーティングは78.9となっている。スティーラーズのオフェンスは今シーズンの試合で17点以上の得点を挙げることができていない。

ロスリスバーガーは「どうすれば良い判断ができ、良いパスを投げ、良いフットボール選手になれるのかを考えながら戦っていかなければならない」と『TribLive.com』 のジョー・ラターに話している。「だからこそ俺は辞めないんだ。そんなことはしない。このシーズンは諦めていない。このチームの誰もがそうだ」

これまでに明らかとなった証拠によってスティーラーズの空気は、未来の殿堂入りクオーターバックとの最後の勝負に挑むチームから、他の選択肢を模索し、できるだけ負担をかけずに移行する方法を考えるべきチームへと変わった。

2021年はスティーラーズにとってはまさに移行の年になるかもしれない。ここ数十年で最も若いロースターを抱えているため、チームはこのレギュラーシーズンを利用して将来的に重要な役割を担う選手を育てることができる。当然ロスリスバーガーはその対象から外れる。刷新されたチームには、2021年以降チームの支配下にないQBメイソン・ルドルフや、元1巡目指名のQBドウェイン・ハスキンズへの変更も含まれるだろうか。その問題は時間が解決してくれるに違いない。

火曜日にビッグベンがスティーラーズのQBとして最適かと問われたヘッドコーチ(HC)のマイク・トムリンは、「間違いない」と答えている。

ロスリスバーガー本人はより良くなる方法を見つけることに専念することで、世間に対しては正しいアプローチを取っていると言えよう。ロスリスバーガーは股関節を痛めて週明けの練習に参加できなかったものの、ピッツバーグで行われる次のデンバー・ブロンコス戦に出場する予定だと水曜日に話しており、「乗り越えられないことはないし、乗り越えられるように努力する」とつけ加えた。

彼がスティーラーズを軌道に乗せるためには、ケガ以外にもたくさんのことを乗り越えなければならない。

【R】