シーホークスQBスミス、「俺のせいだ」とオーバータイムでのファンブルを嘆く
2021年10月19日(火) 13:142週続けてクオーターバック(QB)のジーノ・スミスはボールを手にシアトル・シーホークスを勝利に導くチャンスがあった。そして2週続けてスミスはターンオーバーを喫してそのチャンスを潰した。
先週はワイドレシーバー(WR)のタイラー・ロケットがスリップしたことでスミスのパスはインターセプトに終わる。ピッツバーグ・スティーラーズの本拠地で迎えた日曜日の夜のオーバータイムでは、プレッシャーを回避するためにポケットを抜け出そうとしたスミスは、アウトサイドラインバッカー(OLB)のT.J.ワットにボールをパンチされ、ファンブルを喫す。それをリカバーしたスティーラーズがフィールドゴールを決め、試合を23対20で制した。
スミスは『Associated Press(AP通信)』にこう話している。「俺たちはあと一歩のところで負け続けるわけにはいかない。俺自身もこのままではダメだ。2週続けてディフェンスが俺にボールを持たせてくれて、オフェンスに得点するチャンスを与えてくれたんだ。俺一人の責任だ。もっと良くならなければならない。あの最後のドライブで俺は“なんとか運んで得点してやる”って考えていた。だからすべては俺のせいだ」
前半で思うようにプレーできなかったシーホークスのオフェンスは、後半で息を吹き返す。ランニングバック(RB)のアレックス・コリンズは腰と臀部(でんぶ)を痛めて退場したものの、101ラッシングヤードとタッチダウン1回をマークしてオフェンスをけん引した。そしてスミスは、第3クオーターの序盤で立て続けにタッチダウンドライブを達成して試合を振り出しに戻した。
1,414日振りに先発したスミスはこの日、パス32本中23本をつないで209ヤードを稼ぎ、タッチダウン1回を記録した。
シーホークスのヘッドコーチ(HC)ピート・キャロルはスミスについて、「彼はタフに戦ってくれたと思っている。頭の中はクリアで落ち着いていたし、まさに期待通りのプレーをしてくれた。彼にとってこの試合は、荷が重すぎたということは決してない」とコメントし、「彼は安定しているように見えた。試合をうまくコントロールしていたよ。彼はチームに勝つチャンスをもたらしてくれた」とつけ加えた。
キャロルHCの温かい言葉とは裏腹に、獰猛(どうもう)なスティーラーズのディフェンスラインに対して、シーホークスはスミスをあまり信用していなかったと言える。スミスの32回のパスアテンプトのほとんどは短い距離のパスだった。ロケットを狙った唯一の20エアヤード越えのパスアテンプトはインコンプリートに終わり、成功したパスのうち5本だけが10エアヤード以上を記録している。サード・アンド・ロングの局面ではスミスにボールを持たせることはほとんどなく、数ヤードを稼ぐ安全なスクリーンパスを選んでいる。シーホークスがサードダウンを成功させたのは12回中3回だった。
この敗戦によってシーホークスは2勝4敗となり、強豪がそろうNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)西地区で最下位につけている。スミスは次に、マンデーナイトのゴールデンタイムに行われる試合でバイウイーク明けのニューオーリンズ・セインツと対戦することになり、シーホークスのポストシーズン進出に向けて早くも暗雲が立ち込めている。
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