QBゴフの先発の座は今のところ安泰も、評価を継続するライオンズ
2021年10月25日(月) 01:20ヘッドコーチ(HC)の強烈かつ注目を集める言葉とは裏腹に、関係者によれば、デトロイト・ライオンズのクオーターバック(QB)ジャレッド・ゴフがすぐに先発の座を失う危険性はないという。ただし、将来に向けた評価は進行中だ。
厳しい2試合を戦って2敗を喫した後、今週、デトロイトではゴフの雇用状況が批判の対象となっていた。ゴフに対する批判の声はダン・キャンベルHCがゴフには「これまで以上に向上してもらう必要がある」と発言したことで加速している。キャンベルHCは他の選手も向上する必要があると強調していたものの、雷は避雷針に落ちるものだ。
以前に在籍していたロサンゼルス・ラムズとの対戦を目前に控えて、ゴフはやり玉に挙げられていると言えよう。
今季未勝利で立て直しを図るライオンズには同時進行の目標が2つある。
1つ目は勝利の機会を与えてくれるQBを起用することだ。現時点ではゴフがそれにあたる。ゴフをベンチに置いてデビッド・ブラウを投入するという話は出ていない。このまま苦戦が続けば、将来的にはその可能性もある。ただし、今はその時ではない。無限に与えられているわけではないものの、ゴフは多くの機会を有している。
2つ目は将来、一番良いQBは誰になるのかを見定めることだ。評価は現在進行中であり、結論は出ていない。ゴフは2022年に多額の保証金――2,615万ドル(約29億7,000万円)――を受け取る予定で、ゴフがライオンズの将来を担わないとなれば、複雑な話になってしまう。この問題はライオンズが別の機会に対処するだろう。
ゴフは今週の練習で非常に安定していたため、チームの再建への期待が高まっている。
古巣との対戦を控えている一方で、ゴフがラムズに在籍していた2018年シーズンにチームをスーパーボウルへと導いたエピソードに添える興味深い事実が明らかになった。全16試合に出場してチームを13勝3敗に導いた2018年シーズンはゴフにとって最も活躍したシーズンだった。
ゴフは人知れず足のケガを抱えながらも、このシーズンを戦い抜いていたのだ。関係者によると、ゴフはこのシーズンが終わった後に足の手術を受けたという。
実際は、2018年シーズン中に第5中足骨の外側の骨折による痛みが再発していたのだ。チームはゴフに特注の器具を装着させた。ゴフは痛みを乗り越えてプレーし、欠場はしていない。
シーズン終了後、ラムズはゴフが活動を休止しつつ、休養をとってリハビリに励み、ケガを治癒することを期待していた。しかし、OTA(チーム合同練習)の終わりに再発してしまい、手術に至っている。
手術で医師は骨を固定するためにネジを挿入したが、ゴフは予想以上に早い回復を見せてキャンプにも間に合っている。あまり評価はされていないものの、ゴフはそのタフネスと回復力を見せていた。
彼のプレーが注目されている今、そういったメンタリティが必要とされているだろう。
【RA】