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現段階ではQBワトソンのトレードを追求しない見込みのパンサーズ

2021年10月28日(木) 12:49


ヒューストン・テキサンズのデショーン・ワトソン【AP Photo/Justin Rex】

デショーン・ワトソンがシーズン中に新たなクオーターバック(QB)を求めるカロライナ・パンサーズの答えになることはない。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが状況を知る人物の話を元に現地27日(水)に報じたところによれば、オーナーのデビッド・テッパーとパンサーズは現時点ではワトソンのトレードを追求しないという。

ワトソンはマッサージセッション中の性的暴行および不品行の訴えによる22件の民事訴訟の対象となっており、警察による捜査も行われている。ワトソンは現段階では犯罪で起訴されてはいない。

法的な状況が解消していないワトソンは、今季のヒューストン・テキサンズではまったくプレーしていない。民事訴訟が持ち上がる以前、ワトソンはチームにトレードを要請していた。選手のトレード期限が11月2日(火)に迫る中、今後の不透明なQBをトレードで獲得するチームがいるかに注目が集まっている。

NFLコミッショナーのロジャー・グッデルは秋季リーグミーティングの行われた火曜日に、ワトソンをコミッショナーの除外リストに置くかについては、NFLは現時点でそのために必要な情報はないと感じていると述べていた。

将来の不確実性がワトソンのトレードを妨げているだけではなく、ワトソンの契約自体にもノートレード条項が含まれている。したがって、本人が望まない相手であれば、ワトソンはそのトレードをご破算にできるのだ。

ラポポートはワトソンがノートレード条項を放棄する相手はマイアミ・ドルフィンズのみだと伝えている。コーチングスタッフはトゥア・タゴヴァイロアを強く支持しているものの、ドルフィンズはワトソンのトレードに関心を持っていると数カ月にわたって報じられてきた。問題はトレード期限前に、ヒューストンがこの取引に求める内容に応じる意向がドルフィンズ――もしくは他のチーム――にあるかだ。

ラポポートはオフシーズンにパンサーズが再びワトソン獲得に動く可能性があるとも述べている。法的な状況は今後動いていくはずであり、各チームにはワトソンの未来についてよりはっきりした状況が見えてくるかもしれない。

日曜日にニューヨーク・ジャイアンツに大敗を喫した試合でヘッドコーチ(HC)マット・ルールが現在の先発QBであるサム・ダーノルドをベンチに下げたことから、パンサーズがワトソンのトレード先としてうわさされていた。2018年にパンサーズを買い取って以来、フランチャイズQBを求めてきたテッパーがワトソン獲得に動くのではないかというのがその理論だ。また、ワトソンに民事訴訟が持ち上がる前からトレード候補の一角に見られていたのもパンサーズだった。

『ESPN』によれば、ルールHCは水曜日に「私はサムのことや、彼をかつてのレベルのプレーに戻すことに集中している」と語り、今もダーノルドが次の試合で先発する計画だと話したという。

今のところ、ルールHCとパンサーズは4連敗によって3勝0敗から3勝4敗に転落したチームの舵を取りなおそうとしている。ダーノルドが状況をひっくり返さない限り、パンサーズはオフシーズンに再びクオーターバックを探してさまようことになるだろう。

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