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グルーデン元HCの不祥事を知ったタイミングに不満を示すレイダースのデービスオーナー

2021年10月28日(木) 13:47


ラスベガス・レイダース【NFL】

ラスベガス・レイダースのオーナーであるマーク・デービスは現地27日(水)、元ヘッドコーチ(HC)ジョン・グルーデンのEメールについて、それを知ったタイミングを不満に思っていることを明かした。グルーデンはこの一件で10月11日に辞任している。

ニューヨークで開催された秋季リーグミーティングの閉会式で発言したデービスは、グルーデンのメールについてNFLが「数カ月前から知っていたかもしれない」と主張し、次のように続けた。

「タイミングの問題。私が一番残念に思った点はそこだ。数カ月前から知っていたかもしれないのに、それをわれわれに知らせなかったということ。われわれは確か木曜日(10月7日)まで知らされず、しかも一番はじめに聞いたのは『The Wall Street Journal(ウオール・ストリート・ジャーナル)』からだ。当初はうわさに過ぎず、ウオール・ストリート・ジャーナルから実際のメールをもらうことはできなかった。その日の夕方にわれわれはリーグと話をし、金曜日(10月8日)になってすべての情報が提供された。私がコミッショナーや関係者と話してやっとだ。だが、彼らがそれを知った夏の早い時期にわれわれが情報を入手できていれば、関係者はこんなに苦労せずに済んだだろう」

自分のチームが不公平な扱いを受けたと思うかと聞かれたデービスは「そのことについて話すつもりはない」と答えた。「われわれはレイダースだ。こういうことには慣れている。それが私たちの人生だ。ジョンの件ではがっかりしたが、これも人生」

ウオール・ストリート・ジャーナルと『The New York Times(ニューヨーク・タイムズ)』は、2010年までさかのぼってグルーデンがメールの中で使用した人種差別的、同性愛嫌悪的、女性蔑視的な表現について報じた。その直後にグルーデンはヘッドコーチを辞任している。

デービスは「ジョンがレイダースの練習でそのような表現を使っているのを見たことがない」と述べた。「彼はもうレイダースのコーチではない。これはやらなければならないことだった。彼の言動はレイダースにはふさわしくない」

『NFL Network(NFLネットワーク)』のジュディ・バティスタは今月初め、ワシントン・フットボール・チームの職場での不正行為に関する調査の副産物として、グルーデンのメールが暴かれる結果になったと報じた。グルーデンのメールは、会社のメールアドレスを使用していたワシントンの元幹部であるブルース・アレンとの間でやり取りされていた。バティスタによれば、調査の結果、リーグは法律事務所が発見した65万通のメールを確認すべきだと言われ、幹部たちが数カ月かけてその確認を行い、10月初旬に結果をNFLのコミッショナーを務めるロジャー・グッデルに報告したという。

デービスは他のフランチャイズの調査の結果、自分の組織が論争に巻き込まれたことをどう思うかという質問を受け、こう答えた。「われわれがこれまでに見たのはジョンのメールだけで、他のことは一切知らない。だからコメントは控えさせてもらう。これまでにも言ってきた通り、そういうことはNFLに聞いてくれ。彼らはすべての答えを持っている。われはれはほとんど何も答えることができない」

独立顧問のベス・ウィルキンソンが主導したワシントンへの調査の結果、チームには1,000万ドル(約11億3,700万円)の罰金が科せられた。オーナーのダニエル・スナイダーはチームの日常業務から身を引くことになり、妻ターニャがその業務にあたっている。

グッデルは火曜日、責任の所在はワシントンの組織とダニエル・スナイダーにあるという考えを記者団に対して述べ、名乗り出た人々の匿名性を守るために、調査結果の全容を記した報告書は公開しないことを改めて強調した。

ダラス・カウボーイズのオーナー、ジェリー・ジョーンズはリーグの調査対応に「非常に満足している」と水曜日に記者団に述べている。

デービスはワシントンとスナイダーに対する具体的な処分についてはコメントを避けたが、報告書は見たいとの考えを示し、「ああ、特に彼らに科せられたことを考えると、見たいと思っている」と述べた。

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