暴行で訴えられたバイキングスRBダルヴィン・クック、代理人を通じて疑いを否定
2021年11月10日(水) 20:15ミネソタ・バイキングスのランニングバック(RB)ダルヴィン・クックが元恋人のグレイスリン・トリンブルさんに対して暴行、脅迫、不法監禁行為を働いたとして現地9日(火)、トリンブルさんによってミネソタ州ダコタ郡地方裁判所に提訴された。
これを受けてクックの代理人を務めるデビッド・バレンティーニが火曜日に出した声明を『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが入手。それによるとクック側はトリンブルさんが2020年11月19日(木)に彼の自宅に押し入り、クックと家にいた2人のゲストに暴行を働いたと主張しているという。
この件で警察は呼ばれておらず、告訴はされていない。
これに続いてバイキングスも声明を出したとペリセロは伝えた。
「われわれは先日、ダルヴィン・クックの法定代理人から通知を受け取りました。それにはダルヴィンと知人女性の間で2020年11月に起きたある状況について記されており、両者の間で争議となっていることについてのものでした」とチームの声明には書かれているという。「われわれはこのことを知り、直ちにNFLに知らせました。現在はさらなる情報収集のプロセスにあり、現時点でこれ以上のコメントを差し控えます」
また、NFLも声明を発表している。
「バイキングスからリーグにこの一件についての通知が届きました。現時点でさらなるコメントは差し控えます」
『NFL Media(NFLメディア)』が入手した訴状によると、トリンブルさんとクックは“2018年頃”にトリンブルさんが軍務に就いていたフロリダで出会ったという。その後2人は交際と別れを繰り返しつつ、フロリダとミネソタを行き来していたということだ。
訴えられているのは暴行、脅迫と不法監禁の3つの点についてだ。
トリンブルさんはクックが2020年11月19日(木)から20日(金)と、その1週間前にも複数回にわたって彼女を“故意になぐった”としており、暴行を受けたと主張している。
脅迫についてはクックが“彼女の頭に銃を突きつけながら、繰り返し殺すと脅し、危害を加えられるのではないかという差し迫った不安”を与えたという訴えだ。
最後の不法監禁については、クックがトリンブルさんを家に連れてきた後で彼女を帰そうとせず、“閉じ込めようとした”というものだ。
訴状によるとトリンブルさんは11月19日に空路ミネソタに向かったという。クックの住宅のガレージの開閉装置を持っていたトリンブルさんは、ガレージに入るとすぐに“身を守るためにガレージに保管してあった護身用スプレーをつかんだ”が、それは、“住居から自分の持ち物を荷造りし、退去する間にクックが何をするか分からないと恐れたため”だという。
持ち物をまとめるのを手伝ってくれないかと彼女が尋ねると、クックは彼女の腕をつかんでテーブルにたたきつけたといい、“額の下部と鼻筋が切れて血が噴き出した”という。
一方、バレンティーニの声明によれば、トリンブルさんは“盗んだガレージの開閉装置を使って”クックの家に入り、続けてクックを拳でなぐり、彼と家にいたゲストたちに護身用スプレーを浴びせたとされている。
トリンブルさん側の主張では、自分の身を守るためにクックにスプレーを浴びせようとしたが、ねじ伏せられてしまったという訴状の内容を『Tribune(トリビューン)』が報じている。
バレンティーニの声明では、トリンブルさんはクックと彼のゲストたちを“銃で撃つと脅した上で、次の数時間にわたって彼の住宅内にとどまる”よう強制したとのことだ。
訴状とバレンティーニの声明の両方で、事件が起きた当時、クックの家には複数のゲストがいたことが言及されている。
訴訟の資料の中には血まみれになっているトリンブルさんの顔写真も含まれていた。さらに、ソーシャルメディア上で交わされた2人のメッセージのスクリーンショットもあり、トリンブルさんが“ダルヴィン、こんなひどい顔になっちゃっているから、感謝祭で家族に会うこともできそうにないわ”と顔文字混じりで打っている。
これに対し、クックは“だからそれはごめんってば! でも状況的にコントロールできなかったんだよ”と返信している。
26歳のクックは2017年にドラフト2巡目でバイキングスに指名され、5シーズンのキャリアでプロボウルに2度選出されている。
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