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攻撃陣のアンバランスさについて「調整はしている」とビルズHCマクダーモット

2021年11月12日(金) 13:12

バッファロー・ビルズのヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモット【AP Photo/Charlie Riedel】

バッファロー・ビルズは1年前から誰もが予想していたアンバランスな問題を抱えている。

従来、ビルズはボールを効果的に動かせず、今もその問題がついて回っている。1試合あたりの平均ラッシングヤードはリーグ7位の119.8ヤードだが、ランニングバック(RB)陣はそのうち試合平均74.4ヤードしか獲得していない。クオーターバック(QB)ジョシュ・アレンはマイアミ・ドルフィンズに勝利したシーズン第8週で55ヤード、ジャクソンビル・ジャガーズ戦では50ヤードのランを記録するなど、直近2試合もそれぞれラッシングでチームをリードしてきた。

ビルズオフェンス陣の問題点はヘッドコーチ(HC)ショーン・マクダーモットを含めて、誰の目にも明らかだ。ただし、それは今に始まったことではない。

『NewYorkUpstate.com』によれば、マクダーモットHCは「ここ数試合だけの話だとは思わない。最初の試合(今季初戦のピッツバーグ・スティーラーズ戦)から始まっていた。映像を見てみてほしい。昨シーズンの特に終盤を振り返ってみてほしい。そう、それが私たちの現状なのだ」と話したという。

ビルズがラッシング部門で良い位置にいないのは、地上戦で恐れられていないからだ。相手ディフェンスはアレンとレシーバー陣からのダメージを最小限に抑えることや、アレンがボールを持ったまま走り出してディフェンスを構造的に攻撃しないようにすることを重視している。

たとえばデビン・シングルテリーは? ザック・モスの存在は? 確かに彼らは質の高いランニングバックかもしれないが、大きな違いを生み出すほどの実力はなく、興奮を呼ぶようなプレーはできない。ビルズオフェンス陣は第一にパス、第二にランという格好でこの1年ほど攻めてきた。

現状での最大の問題点は、ビルズのゲームプランが相手ディフェンスにとって少し簡単なものになってしまうということだ。マクダーモットHCが言うように、シーズン第1週ではスティーラーズが効果的にそれを実行し、ドルフィンズとジャガーズは基本的に優れたチームが相手でも接戦に持ち込むのには十分な実行力を持っていた。アレンはテネシー・タイタンズに敗れる前の試合でその投球力を持って問題を克服できていたが、タイタンズにも同様の目に遭っている。

マクダーモットHCは「調整はしていると約束できる」と言う。「そう見えるか見えないかにかかわらず、それが良いチームのやり方だ。毎シーズン、今いるチームに合わせて調整し続けなければならない。このチームは自らのレースに挑んでいる。昨シーズンは昨シーズン。前のチームも自らのレースを走った。2017年も自分たちのレースを走っていた。だから、今シーズンの課題は昨シーズンの課題とは少し違うかもしれない」

マクダーモットHCがビルズのヘッドコーチとして初めてポストシーズンに進出した2017年について言及したのは興味深い。当時、チームはリーグで最も長く続いていたプレーオフの空白を解消した。当時のビルズはランニングゲームに大きく依存して、その年はRBレショーン・マッコイが287回のアテンプトで1,138ヤードを獲得した。しかし、当時のビルズも現チームが久しぶりに見苦しい負け方をしたのと同じスタジアムで、同じような低得点でシーズンを終えている。

その数カ月後、ビルズは1巡目指名権を使ってアレンを獲得し、いつの間にかすべてが変わっていた。現在、ファーストダウンで40対60の割合になっているランとパスの割合を半分ずつにするために、過去の経験を少しでも生かせるかもしれない。

「コーチ陣として、私たちの仕事は調整し、最善を尽くして物事の先を行くことだ」と言うマクダーモットHCは「そして、それがチームメイトや選手たち、他のコーチたちが私に求めていることだ。そして、みんなで実行していることなのだ」と続けている。

【RA】