カウボーイズQBプレスコットの強引なTDを懸念するジョーンズオーナー
2021年11月17日(水) 12:10ダラス・カウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズは、サンデーゲームの終盤でチームがアトランタ・ファルコンズに圧勝していたにも関わらず、スタークオーターバック(QB)のダック・プレスコットがゴールライン付近で相手ラインバッカー(LB)と押し合いながら強引にタッチダウンを決めたことを快く思っていない。
第3クオーターの終盤に36対3でカウボーイズがリードする中、プレスコットはプレーアクションから左側へブーツレッグを仕かけ、そこからパスを出すのではなく、自らタッチダウンを狙ってファルコンズのLBミカル・ウォーカーに突っ込んだ。背後からディフェンシブタックル(DT)アンソニー・ラッシュのヒットを受けながらも、プレスコットは力ずくでウォーカーを退けてエンドラインを超えた。ジョーンズは当然ながら、プレスコットの健康状態の方が大勝した試合の6点よりもはるかに重要だと考えている。
『The Athletic(ジ・アスレチック)』のジョン・マチョタが報じたところによれば、ジョーンズはラジオ番組『105.3 The Fan(105.3ザ・ファン)』に出演した際に「私は心配だ。シーズンの最後まで戦うことがいかに大切であるかをもっと自覚してもらいたい」と述べていたという。「ウォーレン・バフェットはある時、富を蓄えることで最も難しいことは、それを使うために長生きすることだと言っていた」
ちょうど一年前、プレスコットが今回と同じようなスクランブルで負傷したことによって期待に満ちたカウボーイズのシーズンが崩壊するのをジョーンズは目の当たりにしている。カウボーイズの上級副社長を務めるスティーブン・ジョーンズも父親であるオーナーと同じ姿勢を示した。
同じラジオ番組に出演した際にスティーブン・ジョーンズは次のようにコメントしたと『Fort Worth Star-Telegram(フォートワース・スター・テレグラム)』が報じている。
「あれはまさに彼のゲームのやり方だった。彼は勝つために、得点するためにプレーする。それがダクをダクたらしめているんだ。彼は容赦ないコンペティターであり、素晴らしいリーダーでもある。彼はこのチームの基準を作っているようなものだ。今週は何かを証明して見せたいと彼はずっとうずうずしていた。それを実際にこのチームとともにやって見せた。彼がチームにいてくれてわれわれはとても恵まれているが、残りのシーズンではあそこまでやる彼をできれば見たくない」
プレスコットは今シーズン、NFL内で最も生産性の高いオフェンスを率いており、NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)東地区のトップに君臨するカウボーイズは1試合あたり平均31.6得点と433.9ヤードを記録している。プレスコットは70.3%のパスを成功させ、タッチダウン対インターセプト比は20対5、リーグトップとなる110.8のパサーレーティングをマークしており、2020年シーズンを短いものに終わらせた足首の複雑骨折から見事な復活を果たした。今シーズンはふくらはぎのケガでまだ1試合しか欠場していない。
プレスコットの競争力は称賛に値するものではあるが、チームのオーナーは彼がまたしても機会を逃さないように最善を尽くしてほしいと思っている。
【R】