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3つ目の2022年ドラフト1巡目指名権確保に近づくコルツ

2021年12月06日(月) 15:47

インディアナポリス・コルツのカーソン・ウェンツ【AP Photo/AJ Mast】

かつてフィラデルフィア・イーグルスの顔として活躍していたクオーターバック(QB)カーソン・ウェンツは現在、インディアナポリス・コルツの先発を務めている。その耐久性のおかげで、イーグルスは新たに1巡目指名権を確保できそうだ。

ウェンツをコルツに送った超大型トレードの条件に基づき、イーグルスは2021年ドラフト3巡目指名権と条件付き2022年ドラフト2巡目指名権――ウェンツがコルツでスナップの75%に参加すれば1巡目指名権になるもの――を得ている。

ウェンツのプレー時間がフィラデルフィアの至るところで常に話題になっているのはそのためだ。『PhillyVoice.com』などのウェブサイトではウェンツのスナップ数が更新されており、ヒューストン・テキサンズ戦に挑むまでに今シーズンは804回のスナップのうち792回、つまり98.5%のスナップをプレーしていた。その時点でのコルツの試合平均スナップ数は67回で、今年の攻撃スナップ数は1,139回に達するペースだ。

この計算に基づけば、目標に到達するためには総スナップ数が854回必要ということになる。

PhillyVoice.comだけではなく、『Google』で調べてみると、ウェンツのスナップ数を追跡する独自の『Twitter(ツイッター)』アカウントが存在している。

テキサンズ戦では第4クオーターに24対0でリードした時点からサム・エリンガーと交代したものの、ウェンツのスナップ数は確実に増加している。イーグルスはシーズン第15週に全体8位指名権とマイアミ・ドルフィンズからの全体9位指名権に加え、コルツから全体14位指名権を得ることになるだろう。

トレード補償の考え方はシンプルだ。ウェンツが先発してスナップの75%をプレーした場合、あるいは70%に参加してプレーオフに進出した場合、彼には1巡目指名権に匹敵する価値があるということだ。

イーグルスのジェネラルマネジャー(GM)ハウィー・ローズマンがこの取引を行った際に「公正な取引だ。コルツにとって良い取引であり、フィラデルフィア・イーグルスにとっても良い取引であり、われわれの現状を考慮して、引き金を引いた」と語ったのもそれが理由だ。

当時も現在も、コルツはこの契約を妥当なものだと考えている。現在のウェンツの活躍ぶりと、ドラフトで指名されるQBの顔ぶれを見て、これが最良の選択肢だと見なしているのだ。

イーグルスの契約延長が前倒しになったおかげでウェンツはコルツとあと3年、約8,170万ドル(約92億3,000万円)で契約しており、今後を担う先発としては十分すぎるほど妥当な金額だと言えよう。

一方、イーグルスにとっては3つ目の1巡目指名権を手に入れることで、QBジェイレン・ハーツを中心にして構築するか、あるいはQBのポジションを向上させるための起爆剤代わりに使用するかを選択できる。

これはまさしく両者の利益が一致するトレードの定義に当てはまる。

【RA】