内情のリークは「ナンセンス、くだらない」とジャガーズHCマイヤー
2021年12月13日(月) 12:09シーズン第14週を迎えるにあたり、ジャクソンビル・ジャガーズの組織内に緊張が走っていたとしたら、それはいまだに鎮まっていない。さらに悪化している可能性もある。
現地12日(日)、ジャガーズはテネシー・タイタンズに20対0で完敗した。20点差をつけられて敗れるのはこの4週間で3度目であり、これまでに5連敗を喫している。しかし、試合後に話題となっていたのは組織内での動きだ。『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロが土曜朝に報じたところによると、ジャガーズに赴任して間もないヘッドコーチ(HC)アーバン・マイヤーには、選手や他のコーチとの衝突が目立っているという。
2勝11敗でAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の最下位となった今、マイヤーHCはジャガーズのオーナーであるシャド・カーンに状況を好転させると約束したと明かしている。一方で、マイヤーHCはジャガーズで内部分裂が起こっているとする報道がその試みの役に立たないことも把握している。
マイヤーHCは報道陣に対し、「答えは何だ? 情報をリークするとか、そういう馬鹿げたことをするのか? いやいや、それはナンセンスだし、くだらない。情報源がいるならその人を解雇する。一瞬で。もし、そうやって発信元になっている人がいるならね」と語っている。
問題視されている情報というのは、マイヤーHCがアシスタントコーチ陣を負け犬呼ばわりしたことや、負傷が原因だとしてランニングバック(RB)ジェームズ・ロビンソンをベンチに置いたことにより、ベテランワイドレシーバー(WR)マービン・ジョーンズとの間で激しい口論があったというものだ。マイヤーHCはジョーンズとの確執を否定しつつ、負け犬呼ばわりした件については「事実と異なる」と反論している。
マイヤーHCは内部の不和を詳細に伝える報道について「月曜日に対応する」と述べており、「実際、試合に負けるのは最悪で、負けると人はバラバラになってしまう。プライドを持っている人や一生懸命に取り組んでいる人は特にそうだ。団結して前進していくしかない」と続けた。
ジャガーズはすでに正式にプレーオフ争いから脱落しており、マイヤーHCが苦境にあるチームを奮い立たせるためには、あと4週間しか残されていない。カレッジのコーチとして20年以上の実績を持つマイヤーHCだが、不利な情報を漏らす存在が出てきたのはNFLでのキャリアが始まってからだと認めており、次のようにコメントしている。
「ロッカールームを失うことを心配しているかって? 2人のときとかそういうときはロッカールームがなくなるかもしれないと心配している。でも、私が見たのは、選手たちができる限り全力でプレーする姿だ。私はコーチたちにも、選手たちにも、そして自分自身にも挑戦する」
マイヤーHCはタイタンズ戦での守備陣の活躍を評価する一方で、攻撃陣のパフォーマンスを嘆いていた。ジャガーズは7試合連続で20得点以上を挙げていない。カレッジレベルでは長年、優れた攻撃を評価されてきたマイヤーHCは、これまでに完封負けを喫したことがあるかと質問されてこう答えた。
「分からない。それについて語りたくない」
ペリセロは日曜日の試合前、カーンはコーチの交代についてそれほど検討していないと報じており、マイヤーHCはカーンの下で働き続けるだろう。オーナーとの関係は良好だとマイヤーHCは主張している。
「シャドとはいつも話している。ここへ来たときからずっと素晴らしい人だし、われわれは試合に勝つために全力を尽くしている。それこそがわれわれの仕事だ。昨晩、彼と話した。今日も話した。物事を進めるために必要な調整をして、磐石な状態でシーズンを終えることに集中している」
いずれにせよ、残された時間はあまりない。
【RA】