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QBハーバートの“稀有なプレー”を称賛するチャージャーズHCステイリー

2021年12月14日(火) 11:31


ロサンゼルス・チャージャーズのジャスティン・ハーバート【AP Photo/Kyusung Gong】

ロサンゼルス・チャージャーズのクオーターバック(QB)ジャスティン・ハーバートはニューヨーク・ジャイアンツを37対21で下したサンデーゲームの前半で、MVPへとまた一歩近づくプレーを見せた。

前半残り25秒で10点リードしていたチャージャーズは、自陣から41ヤードの地点で第3ダウン残り11ヤードという局面を迎える。プレッシャーをうまく回避したハーバートは、疾走するワイドレシーバー(WR)ジャレン・ガイトンにパスをつないで59ヤードのタッチダウンを決めた。完璧なルートだった。

「ハーバートの腕はロケットのようだ」

このタッチダウンパスについてヘッドコーチ(HC)のブランドン・ステイリーは「特別なプレーは得てして簡単にやっているように見えるものだ」と『L.A. Daily News(L.A.デイリー・ニュース)』のギルバート・マンザノに述べている。「彼はそういうことができる。ものすごく難しいことをいとも簡単にやってのけるんだ。それはとても稀有なものであるということを示す指標と言えるだろう」

『Next Gen Stats(ネクスト・ジェン・スタッツ)』によれば、ハーバートのパスは63.8エアヤードを記録しており、今シーズンのNFLで2番目に長い距離だという。ハーバートが55エアヤード以上のパスを成功させたのはこれで通算10回目。2020年以降のNFLでは最多となる。

いまの数字をもう一度確認しよう。キャリアでまだ28試合しかプレーしていないハーバートは55エアヤード以上のパスを10本も記録しているのだ。超人的としか言いようがない。ハーバートは50ヤード以上のタッチダウンパスも7本記録しており、NFLトップに立つ。

ハーバートのプレーについてステイリーHCは「みなさんが目の当たりにしているのはとても特別なことだ」とコメントしている。

ナンバー1レシーバーのWRキーナン・アレンを欠きながらも、ハーバートは日曜日にジャイアンツディフェンスを翻弄している。3回のキャッチで87ヤードとタッチダウン1回を記録したガイトンと、5回のキャッチで66ヤードとタッチダウン1回を記録したルーキーWRのジョシュ・パーマーがチャージャーズのオフェンスをけん引する中、ハーバートは9人のターゲットに少なくとも1回のパスをつなぎ、その多彩さを発揮した。

攻撃コーディネーター(OC)のジョー・ロンバルディがハーバートに長距離パスを許せば、2年目のQBはほとんどミスをすることなく、彼の手にかかればあり得ないようなパスもまるでルーティンワークかのように見えてしまう。

ジャイアンツ相手にハーバートは275ヤードを稼ぎ、タッチダウン3つと133.1のパサーレーティングをマークしている。過去4試合中3試合でタッチダウンを3回以上決めたことになる。この活躍により、ハーバートはNFL史上初めて、最初の2シーズンでそれぞれ30回以上のタッチダウンパスを投げたQBとなった。

シーズン第15週を前にチャージャーズはAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)内で第5シードを手にしているが、第10シードのデンバーブロンコスとは1勝差しかない。

ディビジョンライバルのカンザスシティ・チーフスをホームで迎え撃つ次のサーズデーゲームはチャージャーズにとって大一番となる。

もしハーバートがAFC西地区内の重要な試合となるゴールデンタイムのライバルとの対戦でまた大活躍すれば、MVP候補としての評価は急上昇することだろう。

だが、この若きQBは称賛にこだわっているわけではない。

「俺たちにとっては一つ一つの試合が大事だ」とハーバートは話す。「(スタイリー)コーチはそのことを週末に常に強調していた。選手は集中していたと思う。目の前の試合に焦点を当て、やるべきことをやった。そして俺たちは次の試合に向けて切り替える。木曜日には絶好調のチースフと対戦することになる」

【R】