オミクロン株の拡大を受け、「柔軟な対応」が求められるとNFLチームに覚書を送ったグッデルコミッショナー
2021年12月18日(土) 20:40現地17日(金)、NFLコミッショナーのロジャー・グッデルが全32チームに覚書を送り、オミクロン株の出現によって新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が急拡大を見せる中で試合のスケジューリングに関するNFLのプロトコルシフトと意思決定について説明した。
NFLは金曜日にシーズン第15週の3つの試合日程を変更している。ラスベガス・レイダースとクリーブランド・ブラウンズの試合は20日(月)【日本時間21日(火)】に、ワシントン・フットボール・チーム対フィラデルフィア・イーグルス戦、シアトル・シーホークス対ロサンゼルス・ラムズ戦は21日(火)【同22日(水)】に延期された。これは感染拡大による2021年レギュラーシーズン最初のスケジュール変更だ。
「新型コロナウイルスのパンデミックが始まった当初よりわれわれの焦点は、最善の医学的、公衆衛生的アドバイスに従いつつ、NFL選手会(NFLPA)と共同で作成して施行されたプロトコルに基づいて、試合を安全で確実な方法でプレーすることだった」と覚書を入手した『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートはグッデルの記した内容を伝えている。「今日までのわれわれの成功において重要な要素となったのは、ユニオンや各医学的専門家との協力にコミットし、変化する状況に対応する必要な調整を行ってきたことだ」
「オミクロン株の出現は、まさに柔軟な対応を是とするタイプの変化だ。医学的アドバイスに基づき、われわれは追加プロトコルを設けると共に、検査で陽性となった選手やスタッフを復帰させる際の検査プロトコルを修正した。さらに、現在の状況に照らし合わせて特定の試合の日程変更を行うべきかどうかを検討した」
7月にグッデルが送った覚書では、スケジュールに残されている試合の日程変更や中止は“指針に従って”判断されるとされていた。グッデルは、“日程通りの時間と場所でチームがプレーできる準備をする”ことは各フランチャイズの責任であると強調しつつ、リーグが“現在の18週間のうちにフルスケジュールをプレーできるよう、健康と安全の原則に従いながら、あらゆる努力をする”ことを誓っている。クラブ側に“試合を延期する権利”はなく、“ロースターの問題が特定のポジショングループあるいは特定数の選手に影響した場合でも、試合の延期や日程変更は行われない”とされている。
今回の3試合の延期は、“医学的アドバイスに基づいて”決定されたことだと金曜日の覚書でグッデルは述べた。
リーグは引き続き、“参加チーム、ならびにわれわれのファンやビジネスパートナーたちへの競争的、経済的負担を最小限にとどめるよう最善の努力をする”といい、必要ならば2020年に承認された既存のシード権やタイブレークの手順を2021年シーズンにも使用すると覚書には書かれている。
変更された試合はこのままの日程で実施されるとNFLは考えており、さらなる延期や時間変更を行う予定はないとのことだ。
COVID-19に関する状況は刻々と変化しており、NFLは引き続き柔軟性を保ち、必要に応じた調整を可能できるようにするとグッデルは述べた。
「このエキサイティングでコンペティティブなシーズンを全うできるよう、われわれは引き続きNFLPA、各医学的専門家と協力をしながらプロトコルを評価し、適切な修正を行っていく」とグッデルは記した。「プロトコル関連その他について何らかの進展があれば、今後も可能な限り早く伝達する」
【M】