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鼠径部負傷も試合に出場し続けたブラウンズDEギャレット、「無理になるまで出続ける」

2021年12月21日(火) 15:13


クリーブランド・ブラウンズのマイルズ・ギャレット【NFL】

クリーブランド・ブラウンズのロースターは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響ですでに手薄となっているが、深刻になり得る別の大きな問題が目前にある。

現地20日(月)、16対14で敗れたラスベガス・レイダース戦の後半でブラウンズのディフェンシブエンド(DE)マイルズ・ギャレットは脚の付け根をおさえていた。鼠径部(そけいぶ)に痛みを抱えながらも途中離脱しなかったギャレットは、今後も欠場するつもりはないと強調し、次のようにコメントしている。

「辛かったし、痛かったけど、誰だって辛いさ。自分だけが特別だとは思いたくない。誰もが何かと戦っている。俺を退場させたかったら殺すか、足を折らないとだめだ。出場させないようにするには、徹底的にやれよ。無理になるまで出続けるからな」

今季通算15回のサックを決めているギャレットは、レイダース戦でその数字を伸ばすことはできなったが、タックルフォーロス1回を含む3回のタックルをマーク。アクティブロースターにいる19名の選手がリザーブ/COVID-19リストに置かれているにもかかわらず、守備陣に刺激を与えて接戦に持ち込んだ。

実は、ギャレットは下馬評でレイダースが勝つとされていた試合に臨むことに魅力を感じていたようだ。

この日に3度目のプロボウルに選出されたギャレットは「きつかったけど、正直、また新たな挑戦をするんだって思うと、試合前からワクワクしていた」と語っている。

レイダースのクオーターバック(QB)デレック・カーがフィールドゴール圏内まで攻撃を進め、キッカー(K)ダニエル・カールソンがそれを決めるまでは、ブラウンズに勝算があったかのように思われた。そのときギャレットは、足のケガを忘れさせるような動きを見せている。

その時点でギャレットがまだ試合に出場していたことが驚きだ。第3クオーターのレイダースのドライブ終了時に、ギャレットは右足の内側をつかんでいる。その後、彼はブラウンズのメディカルテントに入っていた。

テントから出てきたギャレットは、その後のドライブでフィールドに戻り、1プレーも休まずに続行。しかし、足をかばうようにして引きずる姿が見られている。それでもギャレットは出場し続けた。

今回の敗北でブラウンズのプレーオフ進出は困難となったが、AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区は何が起こるか分からない性質があるため、再び混戦に加わることは可能かもしれない。ブラウンズ(7勝7敗)がレイダースに勝っていれば、マンデーナイトを制しただけでなく、AFC北地区の首位に立っていたかもしれないが、今回の敗戦により、ディビジョン4位、カンファレンス12位となっている。シーズン第16週に勝てば状況は大きく変わるだろう。

ギャレットはAFC北地区について「まだまだ、どうなるか分からない」と語っており、「とにかく努力を続け、勝ち続けなきゃならない。繰り返すけど、目標はやっぱり勝ち抜くことだ。やるべきことをやれば、運命はまだ俺たちに味方してくれるはずだ」と続けた。

クリスマスにグリーンベイ・パッカーズ戦を控えるギャレットとブラウンズは短い期間で活動を再開しなければならず、もちろん、疲れを癒すための休息はとれない。5日間で体調と準備を整えていく。

ギャレットはケガについて「そりゃ痛いよ。でも、みんなが痛みやケガを抱えながらプレーしなきゃならない」と強調した。「誰もが何かを抱えている。自分をかわいそうだとは思わないし、誰かにかわいそうだと思われたくもない。クリスマスに間に合うように、次の試合に備えなければならない」

【RA】