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“特別な選手”になれることを示したレイブンズバックアップQBのハントリー

2021年12月21日(火) 15:42

ボルティモア・レイブンズのタイラー・ハントリー【AP Photo/Matt Durisko】

ボルティモア・レイブンズはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)第1シードの位置につけるグリーンベイ・パッカーズに対し、見事なカムバックを果たすことはできなかった。しかし、一つの希望の光として、クオーターバック(QB)タイラー・ハントリーが将来のスターティングQBとしての可能性を見せている。

ラマー・ジャクソンのバックアップであるハントリーは、今季2回目の先発出場で輝きを見せ、その腕と足をもってそれまで優秀だったパッカーズ守備陣を切り裂いた。ハントリーはこの試合でパス40回中28回成功、215ヤード、タッチダウンパス2回を記録する傍ら、キャリー13回で73ヤードを走ってタッチダウン2回も記録した。ジャクソンはこれまでのキャリアで1日にタッチダウンパス2回とランによるタッチダウン2回の両方をマークしたことがない。

31対30での敗戦は、レイブンズが2ポイントのトライを行ったときに終わった。ヘッドコーチ(HC)ジョン・ハーボーは若きクオーターバックについてチームのウェブサイトにこう語っている。

「自分たちのために勝てるクオーターバックを2人擁していなければならない。タイラーはそういうタイプのフットボールをプレーしている。彼は本当にうまくプレーした。今日、私は彼がまた前進したと思っている。自分自身の制御、リズムに乗ったオペレート、正しいタイミングでの動作開始とラン、正確なスロー、そういったことすべてで。彼は大きく前進した。枚挙にいとまがない。繰り返しは本当に大きな違いを生み、彼は急速に学んでいる」

レイブンズはボールをフィールド中に運び、346ヤードを記録したパッカーズとQBアーロン・ロジャースよりも多い354ヤードをマーク。レイブンズがパントを行ったのは1度のみであり、2回の第4ダウンを逃していなければ試合展開はまったく違うものになっていたかもしれない。

プレーを決めなければならない場面で、ハントリーはスタータイトエンド(TE)マーク・アンドリュースのことを見た。アンドリュースはキャッチ10回で136ヤードを稼ぎ、前半に2回のタッチダウンを決めている。

そのアンドリュースはハントリーについて、「あいつは特別な選手だ」と話した。

「フィールドにいる誰もが彼とのつながりを感じると思う。彼は必要な場所にボールを出すし、目が素晴らしい。ラマーのような選手の控えともなれば学ぶことはめちゃくちゃあるし、そういうさまざまなことすべてを吸収できる。彼は本当に長い間、このリーグのスーパースターになると思うぜ」

レイブンズが自陣29ヤードラインで第4ダウンに失敗した際、パッカーズはフィールドゴールを蹴って31対17まで点差を開いていた。試合は終わったかのような印象だった。しかし、ハントリーがダイナミックなランを次々と披露し、パスで前に進めながらあっという間に2回のラッシングタッチダウンを決め、勝ち越しの可能性を秘めた2ポイントのトライまでこぎつけたのだ。

ランニングバックのラタビアス・マレーは「まじで落ち着いてるんだ。俺たちは彼にとてつもない信頼を置いている。あいつのプレーの仕方が好きだ。頼れる選手が2人、あのポジションにいて、いつでもポイントを挙げ、リズムを保っていけるチャンスがかなりある。俺たちは試合に出るたびに、自分たちのチャンスに満足している。“スヌープ”(ハントリーの愛称)はただ自分のやることをやっているのさ」とコメントした。

2ポイントのトライでハントリーはアンドリュースに焦点を合わせ、ワイドレシーバー(WR)マーキス・ブラウンがオープンになっているのを見逃した。そこはハントリーがこれから練習を積まなければならない部分だ。

「自分の周りの皆が、前より俺を信じてくれているのが分かる。俺自身より、彼らの方がずっと俺のことを信じてくれているくらいさ。だけど、いいことだろ」とハントリーは言う。

2022年に独占権フリーエージェントになるハントリーに対し、レイブンズが来年にドアを外に開いておく可能性はない。ハントリーはフットボールでも最も重宝される資質の一つを持っていることを示した。すなわち、先発がいないときにはオフェンスを動かし、ダイナミックな能力を発揮できるバックアップQBとしての資質だ。

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