再びHCになる機会を楽しんでいるセインツDCアレン
2021年12月21日(火) 17:44現地19日(日)夜、守備コーディネーター(DC)デニス・アレンがヘッドコーチ(HC)の代役を務めた試合で、ニューオーリンズ・セインツは圧倒的な強さを誇るタンパベイ・バッカニアーズを相手に9対0の完全勝利を収めた。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で陽性となって離脱したショーン・ペイトンHCの代理を務めたアレンは、バッカニアーズのクオーターバック(QB)トム・ブレイディを相手にインターセプト1回、サック4回、ファンブル1回を決めさせ、バッカニアーズのトータルヤードをわずか302ヤードに抑えるなど、G.O.A.T.を困惑させる守備を見せた。NFL史上最も偉大なクオーターバックに対するディフェンスとしては、これ以上ないほど完ぺきなものだったと言えよう。
今年、アレンはヘッドコーチ就任に向けた面接を受ける可能性があった。日曜夜に披露したパフォーマンスは新たな仕事への足がかりになるかもしれない。
アレンは以前、ラスベガス・レイダースのヘッドコーチを3年間務めて36試合を指揮し、2014年シーズンの4試合を終えた時点で解雇された。在任中の戦績は8勝28敗と、決していい成績とは言えないが、それは7年前のことだ。
バッカニアーズ戦に勝利した後、アレンは再び大任を任されるのはいい気分だと語り、今後もチームを指揮する機会が欲しいと話している。
チーム公式サイトによると、アレンは次のようにコメントしたという。
「この機会を楽しんでいる。ショーン・ペイトンが私と私のコーチングキャリアに与えてくれたものすべてに、本当に感謝している。だから、このような状況で私に代役を頼むというのは、彼が私を信頼してチームを率いていたということだろうから、ありがたい。選手やアシスタントコーチたちには本当に感謝しているし、彼らが一丸となって戦い、互いにしのぎを削ってくれたおかげで、このような勝利を手にすることができた。このリーグで勝つと、いつだって最高の気分になるし、このような状況で勝つのはとてもいい気分だ」
セインツはアトランタ・ファルコンズが2012年シーズン第15週に行われたニューヨーク・ジャイアンツ戦に34対0で勝利して以来、初めてスーパーボウルのディフェンディングチャンピオンを相手に完全勝利を挙げたチームとなった。他にアウェーでディフェンディングチャンピオンを完封したのはデンバー・ブロンコスだけであり、ブロンコスは1981年シーズン第5週の試合でレイダースを17対0で下している。
セインツはレギュラーシーズンでのバッカニアーズ戦で過去7回とも勝利しており、アレンDC率いる守備陣は試合平均被得点が15.4でサック25回とテイクアウェイ16回をマークしてきた。
毎シーズン、非常に特殊な理由で採用されたコーチを見ることがある。ブレイディを倒したいチームがあれば、アレンこそがその適任者かもしれない。
【RA】