パスで振るわずとも勝利できてよかったとラムズQBスタッフォード
2021年12月28日(火) 10:54先発クオーターバック(QB)マシュー・スタッフォードの調子が上がらない中、ロサンゼルス・ラムズはチーム一丸となって散々な1日を乗り越えた。ディフェンス、スペシャルチーム、ランゲームを駆使してミネソタ・バイキングスに30対23で勝利したラムズはプレーオフ進出を確定させている。
ラムズの一員になって以来、自身にとって最悪の試合を経験した現地26日(日)、スタッフォードは真っ先にそれを認めた。
チーム公式記録によると、スタッフォードは「明らかにチームでつかんだ素晴らしい勝利だ。パスゲームはパッとしなかった。3つのターンオーバーは、いろんな場面で自分たちを苦しめることになった。間違いなく、勝てたのはうれしい。俺はもっといいプレーができる。チームとしても、もっといいプレーができる。それはいつでもそうだ」とコメントしたという。
スタッフォードは3回のインターセプトを喫し、パス37回中21回成功で197ヤード、パス1回あたり5.3ヤードという奇怪な成績を残した。スタッフォードはその場しのぎで構成されたオフェンシブラインの陰で、時に混乱しているようにも見え、投じたインターセプトは間抜けな判断に思えるものもあった。
スタッフォードが3回以上のインターセプトを喫したのは、デトロイト・ライオンズに在籍していた2018年シーズン第1週に行われたニューヨーク・ジェッツ戦(QBサム・ダーノルドのジェッツでの初戦――そして、もしかすると最も高得点を記録した――として記憶されている試合でのインターセプト4回)以来だ。今回のパサーレーティング46.8は、2012年シーズン第15週(38対10で敗れたアリゾナ・カーディナルス戦で記録したパサーレーティング37.6)に次ぐ低さだ。
試合後、『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロのインタビューに応じたスタッフォードは皮肉まじりに「今日は面白くしたかったんだ」と語り、次のように続けた。「いつもの調子でプレーできなかった。ディフェンスは見事だった。ランでボールを動かしたのも素晴らしかった。あちこちでタイムリーなパスがあったけど、俺には改善すべき点がたくさんある。でも、トーナメントに出場するチャンスを得られたのはうれしい」
自分の投じたインターセプトのせいでチームを窮地に追いやり、常に僅差での勝負になってしまったことを受け、スタッフォードはその責任をすべて引き受けた。
スタッフォードはインターセプトについて「俺の下手な2回のプレーにヒントがある。理想のチームになるためには、あってはならないことだった。ちゃんと対処しないといけない。でも、今日はディフェンスが素晴らしいプレーを見せてくれた」とコメントしている。
クオーターバックが3回以上のインターセプトを喫したにもかかわらず、ラムズが勝利を収めたのは、2005年シーズン第8週に行われたジャクソンビル・ジャガーズ戦以来だ。この日、QBジェイミー・マーティンはインターセプト3回、タッチダウン2回、200ヤードを記録したが、ラムズは24対21で白星を挙げている。
ベテランクオーターバックの不調をカバーしたラムズの能力には、1月後半までその足取りを止めないというラムズの気迫が表れていたと言えよう。
ショーン・マクベイHC(ヘッドコーチ)は「このグループの回復力、精神的なタフさについては、いくら言っても足りないほどだ」と語っている。「今は、このディビジョンのトップに立ち続けたい。来週はボルティモア・レイブンズとの対戦で、大きな機会と挑戦が待ち受けている。何人か復帰して、通常の準備週間を過ごせるといいのだけど。この3週間は本当に目まぐるしかった。あの11月を過ごした後、12月に無敗でいられているのは、このグループのことをよく表していると思う。この調子で続けていく」
【RA】