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WRアントニオ・ブラウンの離脱を受けて「幸運を祈る」とバッカニアーズHCエリアンス

2022年01月04日(火) 23:54


タンパベイ・バッカニアーズのアントニオ・ブラウンとトム・ブレイディ【AP Photo/Brian Westerholt】

ワイドレシーバー(WR)アントニオ・ブラウンのタンパベイ・バッカニアーズからの印象的な退団は一見、突然の出来事のように思われた。

少なくとも、ブルース・エリアンスHC(ヘッドコーチ)にとってはそうだっただろう。現地2日(日)、ニューヨーク・ジェッツに勝利した直後に問題を議論することを避けたエリアンスHCは、月曜日に詳細を語っている。

エリアンスHCは月曜日、ブラウンが試合に出場できるほど万全な体調ではないと感じていたことを伝えてもらっていなかったと明かした。

「知らなかった。何が起きたのかという意味で、だ。(中略)ただ、何が起こったのかは明白だった。彼はフィールドを離れた、そういうことだ」

『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが月曜朝にブラウンに近しい人物の話として伝えたところによると、ブラウンは心の中で「十分にプレーできるほど健康だと感じていなかった」という。エリアンスHCはブラウンに対して試合に復帰することを求めたが、ブラウンがそれを拒否したために退場を促したとラポポートは報じた。

今や公の出来事となっている場面について、エリアンスHCはブラウンと「会話を交わし、彼はフィールドを去った」と語っている。ショルダーパッドを外し、シャツを着用せずにメットライフ・スタジアムから出る選択をしたことで、ブラウンのバッカニアーズでの運命は決まり、その後にエリアンスHCはブラウンがチームの一員でなくなったと報道陣に明かしている。

ブラウンは24時間以内にメットライフ・スタジアムから自家用車で移動した一方で、エリアンスHCは突然にブラウンが脱退したことに対処しながら、事態を収拾させようと現地に残っていた。

「とてもつらかった」とこぼしたエリアンスHCは「彼の幸せを願っている。もし助けを必要とするなら、どうか得てほしい。彼のことを気にかけているから、とてもつらい」と続けた。

NFLネットワークのトム・ペリセロは月曜午後、バッカニアーズがまだロースターを変更していないため、ブラウンは現在もロースターに残ったままだと報じている。

ラポポートは月曜朝、ブラウンが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種のステータスを偽っていたことによる出場停止処分を受けて、組織に対する不満を高めており、足首のリハビリにも苦労し続けていたと報道。その不満が爆発した結果、離脱につながったのだ。

離脱する前にブラウンに何を言われたのか、引き金となる瞬間があったのかなど、複数の質問を受けたエリアンスHCは「いや、全くない」と、同じような言葉を繰り返して多くを語らなかった。

ブラウンと過ごしたすべての時間をどう考えているかと質問されたエリアンスHCは「後悔はしていない。とにかく、彼がうまくやってくれることを願っている」と答えている。

ブラウンの将来は非常に不透明だが、タイトル防衛を目指しているバッカニアーズ(12勝4敗)はブラウン不在でも前進していくだろう。NFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)南地区優勝を達成しているバッカニアーズは、スーパーワイルドカード週末にポストシーズンを開始する前に、カロライナ・パンサーズを迎えてレギュラーシーズン最終戦に臨む。

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