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最多サック記録に近づくも“ゲームの破壊者”であることに集中するスティーラーズOLBワット

2022年01月05日(水) 15:01


ピッツバーグ・スティーラーズのT.J.ワット【AP Photo/Gene J. Puskar】

現地3日(月)にピッツバーグ・スティーラーズが26対14で勝利を収めた試合で、クリーブランド・ブラウンズのクオーターバック(QB)ベイカー・メイフィールドとオフェンシブラインを見事に追いつめたことにより、アウトサイドラインバッカー(OLB)T.J.ワットはマイケル・ストレイハンの保有する公式サック記録更新まであとわずかのところに来ている。

月曜日にメイフィールドを4回サックしたワットは、キャリアハイのシーズントータルサック21.5回をマークしてストレイハンの22.5回という記録まであと1回に迫った。

27歳のワットは記録を生み出すことにフォーカスを置いていないと話す。ワットが望むのは、ただ相手のオフェンシブプランを破壊することだけだ。

「1年目や2年目には、個人的な大きな目標を立てていたもんさ。サック何回とか、TFL(タックルフォーロス)何回とか、そういうあらゆる目標をね」とワットは『The Washington Post(ワシントン・ポスト)』に話している。

「だけど、そういうことをするとプレッシャーが高くなりすぎる。そういうものすべてを追うようになるんだ。今はただすべての試合で、自分にできる限り最高の影響を与えようと努力している。それが俺にはうまくいっている。だから、そういう目標はもう追っていない。ただゲームの破壊者でありたいだけだ」

月曜日、まさにワットはゲームを破壊して見せた。

ワットがこの試合で記録したサック4回は、2001年シーズン第6週にジョーイ・ポーターがタンパペイ・バッカニアーズとの試合で4回をマークして以来、スティーラーズの選手が1試合で記録した数字として最多となっている。さらに、ワットはトータルタックル5回、QBヒット5回、タックルフォーロス3回、バッテッドボール2回、QBプレッシャー6回(18.8%)などをマークした。

スティーラーズのゲーム破壊者は、サックが記録されるようになってから単一シーズンに20回以上QBを倒した12人目の選手となっている(J.J.ワットはこの記録を2回達成)。1982年に個人サック記録が公式に取られるようになってから、NFLキャリア最初の5年でサック70回以上をマークしたのは、殿堂入りを果たしたレジー・ホワイトや兄J.J.、そしてT.J.ワットのみとなっている。

1試合を残し、ワットにはストレイハンの記録を塗り替える可能性がある。この記録は2001年にマーク・ガスティノーのサック22.0回(1984年に記録)をストレイハンが更新して以来、トップを維持してきた。(『Pro Football Reference(プロ・フットボール・リファレンス)』の調べでは、NFLがサックを公式に記録し始める前の1978年にライオンズのアル・ベイカーが23.0回をマーク)

ワットは負傷によって今季に2試合を逃しており、ほとんどの部分で出場していなかったゲームも1試合ある。その点が、NFLで初めての17試合のシーズンに記録を更新することについての議論を弱めるだろう。ストレイハンはニューヨーク・ジャイアンツの選手だった2001年に、16試合すべてに出場。記録を更新したのは、グリーンべイ・パッカーズ戦の残り3分、パッカーズがジャイアンツに9ポイントの差をつけてリードしていた時点で、パッカーズQBブレット・ファーブが体を小さく縮めたタイミングだったのは有名な話だ。

シーズン第18週に、ワットは今季にサック54回を許してきたボルティモア・レイブンズの攻撃陣と相対する。この数字は今季のNFLで最多であり、浴びてきた199回のプレッシャーもリーグ最多タイとなっている。

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