ホームで勝利を飾ったスティーラーズQBロスリスバーガー、「ここはプレーするのに最高の場所」
2022年01月05日(水) 15:52さまざまな感情が入り交ざった18シーズン、スーパーボウルでの2度の優勝、スタッツ上の功績、プロボウルへの選出などがすべて、ピッツバーグでの月曜日の一夜に凝縮されていた。
マンデーナイトフットボールでピッツバーグ・スティーラーズが26対14でクリーブランド・ブラウンズを破ったあと、クオーターバック(QB)のベン・ロスリスバーガーは思い出に浸りながら勝者としてハインツ・フィールドをあとにし、ニーダウンで勝利を飾り、ビクトリーランを走ることができた。
試合後、ハインツ・フィールドでの最後の試合はどうだったかと『ESPN』のリサ・サルターズに聞かれたロスリスバーガーは涙をこらえながらこう答えた。「そうだな。皮肉なもんだけど、勝てたこと以外は思い通りにいかなかったよ。でも、最後にはそれが一番大事なんだ。俺のキャリアそのものみたいだよ。格好良く勝てないこともあるけど、俺たちはなんとか方法を見つける。今夜はディフェンスがよく頑張ってくれたし、このチームとここで戦えてすごく楽しかった。スポーツ界でも最高のファンがいて、ここはプレーするのに最高の場所だ」
マンデーナイトの試合に先立ってロスリスバーガーはこれがハインツ・フィールドでの最後のホームゲームになるだろうと予告していた。ビッグベンのパフォーマンスは過去の栄光を思い起こさせるようなものではなかったとは言え、最終結果は確かにそうだった。
NFLの歴史の中でロスリスバーガーほどホームフィールドで成功した選手はいないだろう。
ロスリスバーガーは先発として164勝を挙げており、これはNFL史上5番目に多い数字だが、一つのチームでキャリアを全うしたクオーターバックとしては最多となる。その多くはハインツ・フィールドで挙げたもので、彼はここで92勝31敗を記録している。『NFL Research(NFLリサーチ)』によれば、その92勝は一つのチームでクオーターバックが勝利した回数としてはリーグ史上4番目に多いという。
成功に満ちたキャリアの中でロスリスバーガーとスティーラーズはホームでの勝利を味わうことが実に多かった。
スティーラーズが8勝7敗1分となった2021年でさえ、ロスリスバーガーと彼のチームはホームで6勝2敗を挙げ、6連勝で締めくくった。その連勝の最後に下したブラウンズに対してロスリスバーガーはレギュラーシーズンのホーム戦で通算13勝0敗(昨シーズンのプレーオフでの敗戦を含めると13勝1敗)を記録しており、圧倒的な強さを誇っている。
ピッツバーグのファンの前でプレーすることはロスリスバーガーにとって特別なことだ。
「まだ一試合あるからそれに向けてワクワクしながら準備をしたいと思っている。だけど、ここはとにかく最高の場所だ」とロスリスバーガーは述べている。
この試合はロスリスバーガーの最後のホームゲームとしてふさわしかったが、と同時になぜ彼が最後を迎えなければならないのかを示す例としてもふさわしいものとなった。
ロスリスバーガーの栄光の時代は祝福されたものの、対戦相手のブラウンズが大いに苦戦している中でも彼の現在の不振は顕著だった。
ロスリスバーガーは46回のパスアテンプトでわずか123ヤードしか稼げず、ワイドレシーバー(WR)のディオンテ・ジョンソンにタッチダウンパスを繋いだ一方でインターセプトも1回記録し、56.2というひどいパサーレーティングをマーク。パフォーマンス面でも、この試合で活躍が目立ったのはアウトサイドラインバッカー(OLB)のT.J.ワットと、試合を決定づける37ヤードのタッチダウンを含む28回のキャリーで188ヤードを記録したルーキーランニングバック(RB)のナージー・ハリスだった。
ハリスについてロスリスバーガーは「彼が勝利をもたらしてくれたのは間違いない」とコメントしている。
試合終盤、ブラウンズの猛攻によりスティーラーズのリードは19対14に縮まったが、ロスリスバーガー率いるチームは勝利を確信していた。ところが、それに甘んじるつもりのない1巡目指名のルーキー、ハリスは、アウトサイドに向かって走り出し、点をさらに積み上げた。
そして、ブラウンズの次のドライブでコーナーバック(CB)のトレー・ノーウッドがインターセプトし、ロスリスバーガーに勝利を飾る最終フォーメーションというプレゼントをもたらす。彼はホームのファンからの拍手という称賛を浴びることができた。
「もう一回フィールドに立つとは思わなかったけど、オフェンスの選手がニーダウンをできることはフットボールで最高のプレーだ。だから、最後にもう一度できて良かった」とロスリスバーガーは語った。
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