第1シード獲得をかけて挑むテキサンズ戦は“リベンジ”とも言えるとタイタンズSバイアード
2022年01月08日(土) 20:23テネシー・タイタンズは相応の敬意を得られないかもしれないが、今週末はタイタンズにとってAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)の優勝候補に食い込む絶好の機会となるだろう。
現地9日(日)に控えるヒューストン・テキサンズ戦に勝てば、タイタンズはカンファレンスの第1シードとプレーオフでのホームフィールドアドバンテージを確保することになる。今回、タイタンズが第1シードを獲得すれば、NFLが1975年にプレーオフでホームフィールドアドバンテージを設けて以来3度目、そして2008年以来の快挙となる。
今シーズンに2度目のプロボウルに選出されたセーフティ(S)ケビン・バイアードは日曜日の試合がタイタンズにとっていかに重要であるかを十分に理解している。
『Good Morning Football(グッド・モーニング・フットボール)』に出演したバイアードは次のように語った。
「とても興奮している。もちろん、何がかかっているかも分かっている。第1シードがかかっているんだ。もちろん、俺たちはすでに地区優勝を決めてプレーオフ進出も確実にしている」
「今年最後の試合となると、ヒューストンのようなチームを見下すような態度をとるヤツもいる。でも、前回に対戦したときは、かなりひどい目に遭わされた。ターンオーバーを4回も喫したのに、こっちは1回も強いることができなかった。だから、過去3年間で毎年シーズン最後に対戦している同地区の相手に対するリベンジという意味合いもある。年々、それは強くなっている」
「最初はプレーオフ進出を決めるためだった。去年はディビジョンで決着をつけるためだった。でも、今年は第1シードを勝ち取るのが目標だ。だから、この試合に臨むモチベーションはものすごく高い」
こうした成果はホームフィールドアドバンテージを確保する以上に大きな意味を持つと言えよう。タイタンズはシーズン第8週にケガをした主力選手であるランニングバック(RB)デリック・ヘンリーを欠いたまま、今季後半を戦い続けることを余儀なくされてきた。
ヘンリー不在となってから、タイタンズのクオーターバック(QB)ライアン・タネヒルはパサーレーティング80.5、タッチダウン10回に対してインターセプト11回を記録するなど苦戦している。ワイドレシーバー(WR)のA.J.ブラウンとフリオ・ジョーンズの欠場はもちろん痛手となったが、ヘンリーの不在が最大の要因だ。ヘンリーが欠場してから相手守備陣は高いプレッシャー率を誇り、ヘンリーがいた頃は23.7%だったのが、今や35.9%となっている。
ヘンリーは今週から練習に復帰し、ポストシーズンで再びタイタンズオフェンスの要となる可能性が高まってきた。テキサンズ戦に勝利して第1シードを獲得できれば、タイタンズはヘンリーのためにファーストラウンドバイとして余分に1週間を確保できる。
タイタンズは今季わずか4勝しかしていない格下のテキサンズを相手に、これ以上モチベーションを上げる必要はないだろう。とはいえ、テキサンズがたやすい相手でないことは、シーズン第11週に2桁差をつけられて敗れたことで理解しているはずだ。タイタンズは過小評価されているディフェンスがターンオーバーを強いてタネヒルらを有利な状況に置き、敵地開催の試合でリードして勝利の可能性を高めたいと考えている。
すでに意欲を失っていてもおかしくないほど多くの敗北を喫しながらも、ここまで奮闘してきたことでNFL全体を驚かせているテキサンズは、地区ライバルを打ち負かしたいと願いつつ、タイタンズとの一戦に全力を尽くすだろう。一方、マイク・ブラベルHC(ヘッドコーチ)率いるタイタンズは嵐を乗り越え、無事に港にたどり着きさえすればいいのだ。
【RA】