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去就が宙に浮いたまま最終戦を迎えるブロンコスのファンジオHC

2022年01月09日(日) 02:24


ビック・ファンジオ【AP Photo/Jack Dempsey】

ここ数日の間にビック・ファンジオはブロンコスのジェネラルマネジャー(GM)ジョージ・ペイトンに会い、ヘッドコーチ(HC)としての4年目のシーズンに向けたプランを提示し、自分がチームに残るべき理由を主張した。情報筋によると、ファンジオの去就は、現地8日(土)のカンザスシティ・チーフスとの最終戦を前にしても、宙に浮いたままだという。

ブロンコスとつながりのない複数のリーグ関係者は、彼らが最終的に次に進むことを決断するだろうと考えている。だが、最終決定やファンジオへの通達はなされておらず、もし彼が残るならスタッフ変更を行うことになるだろう。

最終決定を下す立場にある1年目のGMペイトンはファンジオと強い結びつきを持っており、彼のワークエシックを尊敬しているとの話は聞かれる。63歳のファンジオは今でもNFL屈指のディフェンス頭脳の持ち主で、ブロンコスは今シーズン、特にラインバッカー(LB)やコーナーバック(CB)のケガに泣かされながらも、スコアリングディフェンスで3位にランクインしている。彼らはシーズンを3勝0敗でスタートし、12月19日(日)のシンシナティ・ベンガルズ戦でテディ・ブリッジウォーターが脳振とうを起こすまでは7勝6敗でプレーオフを目指していた。

だが、攻撃面では2人のコーディネーターがいた過去3シーズンの大部分で苦戦しており、クオーターバック(QB)の入れ替わりにも終わりが見えない。QBの答えが見つからないことは、ファンジオの任期についての判断を難しくする。

土曜日の試合前の段階でファンジオの在任中の記録は19勝29敗となっており、チームは第50回スーパーボウルでカロライナ・パンサーズに勝利してから6シーズン連続でプレーオフ進出を逃している。NFL史でスーパーボウルの優勝経験者がこれほど長く敗退を続けたことはない。

フランチャイズ自体も移行期を迎えようとしている。プロフットボール栄誉の殿堂入りしているオーナーのパット・ボウレンがアルツハイマー病と闘うため、2014年にチームの執行権を長年の球団社長兼CEOであるジョー・エリスに引き渡して以来、ブロンコスはオーナー不在となっている(ボウレンは2019年に死去)。同じく元オーナーである故エドガー・カイザーとの間で起きている売却に関する先買権についての訴訟が解決すれば、ブロンコスは早ければこの春か夏にも売却されるかもしれない。

ペイトンはファンジオの将来について検討する間にエリスとフットボール運営統括責任者のジョン・エルウェイとも話をしたという。だが、決めるのはペイトンだ。ファンジオならばすぐに守備コーディネーター(DC)候補として他から声が掛かるだろう。

誰がコーチであろうと、ブロンコスは一方で今年のQBマーケットに多くを投資することになるはずだ。ブリッジウォーターの契約は今シーズンで切れることになっており、彼は土曜日に3戦連続で試合を欠場する。2019年に2巡目指名でやってきたドリュー・ロックがその代わりを務めており、先発としての記録はキャリア通算8勝12敗という状況だ。

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