ミシガン大学ハーボーHCを雇うつもりはないとドルフィンズオーナー
2022年01月11日(火) 09:45ミシガン大学のヘッドコーチ(HC)を務めるジム・ハーボーはヘッドコーチに空きのあるチームにとって魅力的なターゲットの一人かもしれないが、マイアミ・ドルフィンズにとっては違うようだ。ミシガン大学史上最大の寄付者であるドルフィンズのオーナー、スティーブン・ロスはウルバリンズを初めてカレッジフットボールのプレーオフに導いた監督を母校から引き離そうとしていない。
3シーズンでブライアン・フローレスHCを解雇するという驚くべき決定をした後、ロスは現地10日(月)に報道陣に対して「私はミシガン大学からジム・ハーボーを奪うような人間にはならない。彼がそこにとどまることを願っている。彼は素晴らしいコーチだ」と語っている。
デトロイト出身でミシガンファンとして育ったロスは、今のハーボーを気に入っている。サンフランシスコ・49ersを指揮した経歴を持つハーボーは、1983年から1986年までクオーターバック(QB)としてプレーしていたミシガン大学のヘッドコーチとなり、何年か残念なシーズンを過ごした後、今季はチームを12勝2敗に導いてカレッジフットボールのプレーオフ進出も決めた。その過程にはミシガン大学在籍7年目にして宿敵オハイオ州立大学に初勝利したことも含まれている。この勝利と、ビッグ10タイトルを獲得したアイオワ大学戦での勝利により、ミシガン大学は2014年にプレーオフが始まって以来、初めてカレッジフットボール・プレーオフ・ナショナルチャンピオンシップ出場権を獲得している。
ロスは1962年にミシガン大学で経営学の学位を取得。大学への寄付額は総額3億ドル(約345億9,000万円)を超え、ミシガン大学のロス・スクール・オブ・ビジネスは彼の名前にちなんで名づけられた。
そのロスは月曜日にQBトゥア・タゴヴァイロアへの支持も表明している。
ドルフィンズはシーズン半ばにQBデショーン・ワトソンのトレードについてヒューストン・テキサンズと話し合っているが、ロスはヘッドコーチ解任の決定にタゴヴァイロアの成績は関係ないと述べた。
ロスは次のように語っている。「まったく関係ない。トゥアをとても信頼しているし、次のヘッドコーチは彼と共に仕事をする。彼に大きな信頼を寄せている。成長を見守ってきた。立派な若者だ。今は彼がクオーターバックであり、それは新しいヘッドコーチに依存することになるが、私はトゥアをとても信頼している」
また、性的不品行の疑惑で22件の民事訴訟を抱え、2021年シーズンはスナップ1回すらプレーしていないワトソンを獲得する予定はないとロスは付け加えている。
2020年ドラフト全体5位で指名されたタゴヴァイロアはドルフィンズ在籍2シーズンの間に先発を務めた試合で13勝8敗を記録しているものの、パスプレーではダウンフィールドで爆発的なプレーを生み出すのに苦戦してきた。キャリアを通してのアテンプト平均は6.6ヤードだが、乏しいパスプロテクションと精彩を欠くラッシングアタックにより、その成長が妨げられている。
ロスがフローレスの後任に誰を選ぶにせよ、タゴヴァイロアの改善は新コーチにとって重要な課題となるだろう。
それを担うのがハーボーでないことは確実のようだ。
【RA】