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テキサンズがカリーHCを1シーズンで解雇

2022年01月14日(金) 09:39

デビッド・カリー【AP Photo/Jed Jacobsohn】

ヒューストン・テキサンズがチームで1シーズンを過ごしたヘッドコーチ(HC)デビッド・カリーを現地13日(木)に解雇した。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポート、マイク・ガラフォロ、トム・ペリセロが情報筋の話を元に伝えている。

1994年からNFLでアシスタントを務めてきた66歳のカリーは、2021年にキャリアで初めてヘッドコーチを務めるチャンスを得た。しかし、テキサンズが4勝13敗でシーズンを終える中、それは1年しか続かなかった。

とは言え、カリーの離脱はチームにとって高くつく動きだったようだ。ペリセロが後に報じたところによると、テキサンズは元HCとなったカリーに対して、今後3年に対する保証として1,700万ドルを支払う必要があるという。カリーは1シーズンの仕事で2,200万ドルを手にした計算になるとペリセロは述べた。

カリーと同様に2021年のオフシーズンにテキサンズに加入したジェネラルマネジャー(GM)ニック・カセリオは、2シーズンで2人目のコーチを見つけなければならない。チームとしては過去3年で3人目のヘッドコーチを迎えることになる。

月曜日にはマイアミ・ドルフィンズのブライアン・フローレスHCが解雇されている。カリーとフローレスが解雇されたことで、現在のNFLに残っている黒人のヘッドコーチはピッツバーグ・スティーラーズのマイク・トムリンのみになった。

カリーが放出された理由の一つには、攻撃コーディネーター(OC)ティム・ケリーを含むオフェンシブスタッフを変更しなかった点があるとラポポートは指摘。ケリーも木曜日に解雇されており、さらなる変化が続くとラポポートは伝えている。

今回の動きによって、雇用されたときから勝ち目のなかった仕事に終止符が打たれた。カリーがテキサンズに加入する前からクオーターバック(QB)デショーン・ワトソンはトレードを要請しており、性的不品行の疑いによる22件の民事訴訟や前述のトレード要請の影響から、2021年シーズンにはプレーしていない。

また、テキサンズの最も偉大な守備選手の一人だったJ.J.ワットも、カリーが組織に加入した後に放出されている。

カリーは月曜日、2022年も自分がヘッドコーチであるかのように事態を進めていると話していたが、木曜日のニュースによってそれも変わった。今回の動きを分析する上で、ヘッドコーチたちの置かれている状況が大きく変わったという要素は外せない。2021年にカリーを雇用したカセリオはニューイングランド・ペイトリオッツでフローレスと組んできた経緯があり、そのフローレスが今やフリーになっているのだ。

ヒューストンはこれから狙いを定めたヘッドコーチ探しを行う見込みだとペリセロは述べている。その中にはフローレスや、もしかしたらペイトリオッツ攻撃コーディネーター(OC)のジョシュ・マクダニエルズが含まれるかもしれない。

カセリオのタスクは新ヘッドコーチ探しだけではない。『Over The Cap』によれば、テキサンズはおよそ2,050万ドル(約23億3,000万円)のキャップスペースでやりくりしなければならず、ロースター変更によるデッドキャップは3,500万ドル(約39億9,000万円)を数えるという。

カリーはヘッドコーチを1年務めたという経験と、1990年代半ばからアシスタントとして長く働いたという経歴をもってヒューストンを後にする。次の行先はまだ分からないが、チームが置かれていた状況を踏まえれば、4勝13敗をカリーの責任だと捉える陣営は多くないだろう。

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