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ベンガルズのTDについて、「ホイッスルが鳴ったのはキャッチ後だった」と見解を示すNFL

2022年01月16日(日) 20:35


シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ【AP Photo/Jeff Dean】

31年ぶりに達成されたシンシナティ・ベンガルズのプレーオフでの勝利は、すんなりとは決まらなかった。

前半残り2分を切ったところで、クオーターバック(QB)ジョー・バロウがタイラー・ボイドにタッチダウンパスを決めたのだが、その際におかしなタイミングでホイッスルが鳴ったように見えた。ルール上、プレー中にそうした不注意によるホイッスルが鳴った場合には、ダウンをやり直すことになっている。ところが、土曜日の試合ではそうならずにタッチダウンは有効となり、そのままベンガルズがワイルドカードでラスベガス・レイダースに26対19で勝利した。

一方、NFLのオフィシャル部門で上級副社長を務めるウォルト・アンダーソンは試合後の代表取材で、フィールド上にいたオフィシャルたちは、ホイッスルがボイドのタッチダウンキャッチ後に鳴ったと考えているとコメントした。

「われわれはあのプレーについて、審判そしてクルーと共に確認した。彼らは集合して話し合っており、ホイッスルが鳴ったことを確認したが、フィールドにいた彼らは、レシーバーがボールをキャッチした後で鳴ったものだという判断を示した」とアンダーソンは『The Athletic(ジ・アスレチック)』のポール・デーナーJr.に語っている。

『NBC』のルール専門家で元NFL審判のテリー・マコーレーは「あのプレーでタッチダウンはルール上ありえない」と発言しているが、NFLは当初、このプレーについてコメントを差し控えていた。

取材の中でアンダーソンは、ホイッスルがバローのパスが空中にある段階で鳴ったものではないというのがオフィシャルの判断なのかと質問されている。

「その通りだ」と彼は答えた。「彼らは、レシーバーがボールをキャッチする前にホイッスルが吹かれたとは感じなかった」

ホイッスルを吹いたのはフィールドにいた1人のオフィシャルだったとアンダーソンは認めたが、具体的にどの人物かまでは知らないと述べた。

「それは分からない」とアンダーソンは述べた。「フィールド上の判定はタッチダウンだった。だが、われわれはプレーにレビュー可能な側面があるなら、どんなものでも確認しなければならない。そこで、われわれはあのパスがクオーターバックが境界の外に出る前に投げられたことを確認した。さらに、パスがレシーバーによってエンドゾーンの中でキャッチされたことも確認した。彼も境界を出てはいなかった」

NFLのルールでは、誤ったホイッスルが鳴ったかどうかについてのレビューはできないことになっている。

試合後、レイダーズのリッチ・ビサッチア暫定ヘッドコーチ(HC)はボイドのタッチダウンキャッチをめぐる状況はそれほど重要なものではないとの考えを示した。

「いいクルーだろうと思う」とビサッチアは述べた。「試合ではどちらの意味でもいろいろなことがあった。私には自分の仕事に関しても十分な問題があるので、オフィシャルの仕事までやるわけにはいかない」

【M】