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オフシーズンで選択肢を検討したいシーホークスQBウィルソン

2022年01月17日(月) 10:53

シアトル・シーホークスのラッセル・ウィルソン【AP Photo/Matt Ludtke】

昨年同様、シアトル・シーホークスのシーズンは失意のうちに幕を閉じた。そして昨年と同じようにスタークオーターバックを取り巻く問題がこのオフシーズンのすべてに暗い影を投げかけている。

そして、これもまた昨年と同様に、クオーターバック(QB)ラッセル・ウィルソンが自分にとって他にどんな選択肢があるのかを検討したいと考えているとの情報もある。

ウィルソンはトレードを要求しておらず、要求するかどうかも未定だ。しかし、少なくともウィルソンに近しい人々は、別のチームが再びチャンピオンシップを制して自らのレガシーを生み出す上でこれまでより有利となるかをウィルソンが確認したがっていると話している。

今季最後の記者会見でシーホークス残留を希望していると語ったウィルソンは、次のようにコメントした。

「みんな、俺がここにいるだろうとずっと思っていた。スーパーボウルを何度か制覇するのはずっと目標としてきたし、俺の計画はここでそれを達成することだ。毎日を大切にして、今この瞬間を楽しむ」

ウィルソンが3試合を欠場し、チームが2012年以降で2度目のプレーオフ進出を逃すなど、悔しさと負傷者にまみれたシーズンを経て、シーホークスは岐路に立たされている。

ジェネラルマネジャー(GM)ジョン・シュナイダーとヘッドコーチ(HC)ピート・キャロル、オーナーのジョディ・アレンは今週に集まり、シーズン終了後の定例ミーティングで今後について話し合った。その会議では見出しを飾るような大きな決定はなかった――何も変わっていなかった――が、キャロルHCは後に興味深い発言をしている。

キャロルHCは現地13日(木)、『KCPQ Seattle(KCPQシアトル)』の『Fox 13(フォックス13)』でスポーツディレクターを務めるアーロン・レバインに次のように語った。

「何があるにせよ、クラブのためにあらゆる機会を利用し尽くさなければならないし、オーナーもそう言っている。彼女はわれわれに、フランチャイズをより良くするために、あらゆる機会に目を向けてほしいと考えている。それがわれわれのやっていることだ。すべてをまとめるには時間がかかるし、今年は難しい決断を迫られることが多い」

続いてキャロルHCは「このチームを愛している。優勝候補の核となるのはここだし、それを維持するために頑張るのだ」とコメント。

それが2つの異なる見解を表している。

キャロルHCはコメントの中で、今オフシーズンのシナリオが昨年と同じになるかもしれないと認めたように見えた。1年前、ウィルソンのエージェントであるマーク・ロジャース――コメントを求める電話に数回出なかった――はウィルソンがトレードされる場合に検討する4チームを公表。ウィルソンの残り2年の契約には完全なノートレード条項が含まれている。

結局、シーホークスはシカゴ・ベアーズと超大型契約について話し合い、トレードをすべて断念した。シュナイダーGMはこれまで提示されたほぼすべてのトレードを検討したことで有名だが、問題は昨年と変わっていない。

来るシーズンに71歳になるキャロルHCは再建を望むだろうか。シーホークスはウィルソンをトレードしてチームとして向上できるだろうか。もし彼らが提案を受け入れて指名権を得るために超大型契約をやりのけた場合は、誰がクオーターバックを務めるのだろうか。そのQBはウィルソンより優れているだろうか。そして最後に、シーホークスは回復したウィルソンが残した印象的なパフォーマンスと共に2連勝してシーズンを締めくくったが、それは未来を表すわずかな兆候なのだろうか。

『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロは1月9日に、シーホークスが今オフシーズンにウィルソンをトレードする予定はなく、2022年もウィルソンがシーホークスの司令塔を務めるかのように進めていると報じた。このような疑問があるからこそ、ウィルソンとの契約が2年残っているシーホークスが切り札を握っているのだ。

ウィルソンがその切り札をどこまで出させるかは時間が経てば分かるだろう。

【RA】