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敗れた49ers戦での一連の流れは「受け入れ難い」とカウボーイズQBプレスコット

2022年01月18日(火) 14:03

ダラス・カウボーイズのダック・プレスコット【AP Photo/Ron Jenkins】

ダラス・カウボーイズのシーズンは現地16日(日)に行われたサンフランシスコ・49ers戦で試合終了まで残り数秒のところで起こった混乱の中で幕を閉じている。カウボーイズのクオーターバック(QB)ダック・プレスコットはフィールド中央に向かって17ヤードを走ったが、時間切れになる前に次のスナップに移行できなかったのだ。

カウボーイズはNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)ワイルドカードラウンドで49ersに23対17で敗れており、プレスコットやヘッドコーチ(HC)マイク・マッカーシーは時間切れまでにスパイクを決められなかったことや、試合全体の審判に落胆を表している。

試合時間残り14秒でカウボーイズにタイムアウトが残っていない中、プレスコットは49ersの24ヤードラインまで走った。カウボーイズと49ersがスクリメージラインまでスクランブルしたとき、審判のラモン・ジョージもボールを定位置に置くために駆け寄っていた。ジョージはボールを置く直前にプレスコットにぶつかり、その後にプレスコットがスナップを始める前に時間切れとなっている。

最後の一連の流れはプレスコットにとって、受け入れ難いものだった。

プレスコットは「俺たちは練習してきた。センターに手渡す。審判は普通にやってきてボールをタップするだけでいいんだ。なぜ審判とぶつかったのか・・・正確に分かる必要はないのかもしれない。そりゃ、彼が来てボールに触れることは知っている。彼がもっとボールの近くにいる必要があったとか、いろいろなことが言えると思うけど、今にして思えば、あれはただただきつい。受け入れるのは難しい」と語っている。

審判のアレックス・ケンプは試合後のレポートでジョージがボールを正しく定位置に置いたと述べ、カウボーイズの選手とぶつかった理由についても説明しており、「ボールを適切な場所に移動させたため、セットする際に選手と衝突してしまった」と釈明した。

マッカーシーHCはこのとき、プレーが見直されて時間が戻されると信じていたようで、次のように明かしている。

「審判とクオーターバックがぶつかるなんて、そんな風になるのは見たことがない。最後のプレーに向けて30ヤードラインの内側に入ろうとしていた。メカニクスはわれわれの側から見て問題なかった。サイドラインで受けた連絡では、レビューしている最中で、時間を戻すつもりとのことだった。次に分かっているのは、彼らがフィールドから走り去ったということ。それが唯一の事実だ」

時間が戻されると聞いていたか尋ねられたマッカーシーHCはそれを肯定している。

「そうだ、時間を戻してくれると思っていた。ケンプはプールリポートで、オフィシャルがフィールド上で話し合った後、試合が終了したことを確認し、ニューヨークのリーグオフィスはその決定に関与していないと述べている」

試合終了後、カウボーイズの選手と関係者が立ち去る際に、ファンがゴミを投げる姿が目撃された。『NFL Network(NFLネットワーク)』のジェーン・スレーターはそのゴミが審判に向けられたとするものと、カウボーイズの選手に向けられたとするものの相反する報告を受けている。

ビール瓶を投げたファンについて聞かれたプレスコットは、そのような扱いに耐えているチームメイトを擁護しており、次のように強調した。

「悲しい。チームのことを話しているし、毎日毎日、このスポーツに、フットボールの試合にすべてを捧げているヤツらの話をしている。俺たち以上に成功を望んでいる人はいないよ。俺はファンと、狂信者(fanatic)のためのファンという言葉を理解している。でも、俺たちが自分たちの全力で毎日ここに捧げているもののすべてを知れば、このゲームに敗北を望んだり、期待したりして来ているやつなんていないし、いいときも悪いときもサポーターでいてくれるはずなのにそういう反応をするような人がいるなんて、キツイぜ」

投げられた破片は関係者に向けられたものだと思われる、とメディア関係者がフォローすると、プレスコットは口調を変えて「そしたら彼らの手柄だ。彼らの手柄だ」と言った。

試合後のコメントでマッカーシーHCは、カウボーイズがこの試合で89ヤードに及ぶ14回のペナルティを科せられたことにも不快感をあらわにしている。一方の49ersは合わせて9回で58ヤードのペナルティを科された。

マッカーシーHCは「これに固執して、審判の判断を議論するつもりはない。長い目で見て、バランスが取れていればいいと思う。今日はプレーさせてもらえると思ったが、それは彼らが答えることであり、試合の審判をどう感じたかについて、きっとコメントを出すだろう」と語っている。

カウボーイズのエグゼクティブバイスプレジデント(EVP)を務めているスティーブン・ジョーンズは月曜日に『105.3 The Fan(105.3ザ・ファン)』に出演し、ファンの行動について言及している。

『The Athletic(ジ・アスレティック)』によれば、ジョーンズは「それは残念な出来事だ。それは、うちのファンとは思えない。われわれは一流だと思っている。そんなことをする場所はない」とコメントしたという。

【RA】