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ビルズWRデービスがプレーオフ最多記録となる4回のタッチダウンキャッチを達成

2022年01月25日(火) 11:49

バッファロー・ビルズのガブリエル・デービス【AP Photo/Colin E. Braley】

現地23日(日)、最終的にヒーローの座を手に入れたのはカンザスシティ・チーフスのタイトエンド(TE)トラビス・ケルシーだったかもしれないが、バッファロー・ビルズのワイドレシーバー(WR)ガブリエル・デービスはヒーローになるチャンスを存分に生かしていた。

デービスはオーバータイムの末に42対36で敗れたチーフス戦で、プレーオフ新記録となるタッチダウンキャッチ4回を達成しており、ビルズがコイントスで勝っていれば、その記録は5回になっていたかもしれない。物語のように展開された最高の夜にビルズは延長戦で攻撃できず、チーフスが決勝点となるタッチダウンを決めている間、デービスはサイドライン上でなす術がなかった。

輝かしいパフォーマンスの最後に、苦い結末が待っていたのだ。

試合を通してキャッチ8回で201ヤードを記録したデービスは次のように語っている。「ああいうことがあると、祝う気にはならない。結局のところ、これはチームの試合だし、自分のチームがスーパーボウルに勝って前進するために、プレーし続けてほしいものだ。AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)チャンピオンシップをホームで開催できることを楽しみにしていたのに、今日はそれを果たせなかった。動揺している」

特に試合終盤のデービスの活躍は目覚ましく、4回のタッチダウンキャッチのうち2回を最後の2分間で成功させている。最後の1本は試合時間残り13秒でフィールド中央をまたぐように投げられた19ヤードのパスで、ビルズは36対33のリードを確実にしたかのように見えた。

チーフスの守備陣はビルズのスターWRステフォン・ディッグスの成績をキャッチ3回で7ヤードにとどめており、クオーターバック(QB)ジョシュ・アレンの次なるターゲットも生産性を発揮できなかった。WRエマニュエル・サンダースはキャッチ1回で16ヤード、今シーズンにアレンにとっての安定したオプションとして頭角を現したTEドーソン・ノックスもキャッチ2回で9ヤードにとどまっている。

スター選手になるなど考えられていなかったデービスは、9月と10月に1回ずつタッチダウンキャッチを記録したが、11月に至っては1度も決めていない。これまでは2020年シーズン第17週に行われたマイアミ・ドルフィンズ戦で記録した107ヤードがキャリアハイだった。しかし、日曜日はチーフスがディッグスを排除しようとする中で、デービスが作用する時間は十分に残されていた。

アレンは「彼らは良いプランを持っていたと思う。特にサードダウンで(ディッグス)をダブルカバーして、セーフティを上に回してツーハイでプレーするとかね」と話しており、「通常、誰かをどかして2人を(ディッグス)にあてると、他の選手にも道が開けるものだ。ゲイブ(ガブリエル)は今夜、チャンスを得て信じられないようなプレーをした。コール(ビーズリー)も何度かプレーしていた。俺たちはみんなを巻き込んでいた。結局はそういうことなんだ」と続けた。

デービス個人にとっては、プロ2年目のシーズンを締めくくるのに、これほど自信を持てる方法はなかっただろう。フリーエージェント(FA)になっているサンダースが他で契約すれば、来年はもっと活躍できる理想的なチャンスを得られるかもしれない。しかし、現在はチームの観点から考えるとデービスには失望感しかないようだ。

デービスは「口の中に嫌な味が残っているだけ。まだ試合は続くし、スーパーボウルが開催されてテレビでそれを見て、自分があの場所にいれたらよかったのに、なんて思うことになるだろうから、来シーズンが始まるまでは、またこのことを考えるんだろうな。来年に向けて挑戦的な気持ちになっている人はいるだろうし、自分たちの力を発揮できるように準備するだけだ」と語っている。

【RA】