10年のキャリアを送ったイーグルスGブルックスが引退を表明
2022年01月27日(木) 10:57プロボウルに3度選ばれたフィラデルフィア・イーグルスのガード(G)ブランドン・ブルックスが10年の時を過ごしたNFLから引退する。
32歳のブルックスは現地26日(水)にこの決断を明かし、2016年からプレーしてきたイーグルスに別れを告げた。
「これまでの6年間は、世界とだって引き換えにできない。俺が望んでいたような終わりではなかったが、俺にとって大事なのは終わりではなく、旅そのものだ」とブルックスは話している。
2017年から2019年に3年連続でプロボウルに選ばれたブルックスだが、そのキャリアはケガによってはばまれていた。2019年には肩を負傷してポストシーズンを逃している。2020年6月にはアキレス腱を断裂し、シーズンを丸ごと失った。2021年シーズン第2週には胸筋を断裂して故障者リザーブ(IR)とされている。
長引くケガによって、堅牢なガードは10年のキャリアに終止符を打った。
「前のオフシーズンから、俺は本当にそれと戦ってきた。人生という試合ではまだ若者だが、この競技では32歳の俺は老いていて、こういうケガによって自分の体がまだプレーできるのかと俺に問いかけているような気がする。答えはイエスさ。だがその答えの中で、自分が持ちこたえられるのか、という疑問もまた出てくる。こういうケガを経験して、俺はどの程度まで体の言っていることを聞くのか、ということを実感した。俺の体が、決断しなければならないと言っていると感じたんだ。今の時点で、俺はこれが正しい決断だと思っている」
2012年ドラフトの3巡目でヒューストン・テキサンズから指名されたブルックスは、2013年にレギュラーの先発選手になり、ランゲームとパスゲームの双方で輝きを見せた。
2016年にイーグルスと5年4,000万ドル(約45億8,000万円)の契約を結んだブルックスは圧倒的な力を見せたオフェンシブラインの要となり、チームが初めてのスーパーボウル制覇を果たすのを支えている。
2019年11月に4年5,420万ドル(約62億1,000万円)で契約を延長した際は、当時で最も高額を支払われるガードとなった。しかしながら、この契約後はケガによって9試合に出場するにとどまっている。
『NFL Network(NFLネットワーク)』のマイク・ガラフォロは、ブルックスが最近になって2022年のキャップナンバーを1,940万ドル(約22億2,000万円)から710万ドル(約8億1,000万円)に減らす新契約にサインしたと報じていた。この新契約によって来季の報酬は保証のない1,120万ドルのベースサラリーのみとなっている。この動きから引退は予見されていた。
イーグルスはブルックスを正式に引退リストに置く前に、ブルックスの710万ドルのキャップチャージを6月1日の期限以降まで維持することで、2022年のキャップヒットを減らすことができる。契約の再構築はブルックスからイーグルスへの置き土産だ。イーグルスの来るシーズンのキャップスペースは2,400万ドル(約27億5,000万円)程度と見積もられている。
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