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“シナジー”を重視したレイダースオーナー、元ペイトリオッツのマクダニエルズHCとジグラーGMを歓迎

2022年02月01日(火) 15:30


ラスベガス・レイダース【NFL】

ラスベガス・レイダースに2人の新しいリーダーがやってきた。彼らはパッケージとしてチームに加入する。

ヘッドコーチ(HC)ジョシュ・マクダニエルズとジェネラルマネジャー(GM)デイブ・ジグラーはそれぞれマサチューセッツからネバダへと飛び立つ。レイダースオーナーのマーク・デービスはニューイングランド・ペイトリオッツで共に働いていた2人の仲が、チームに違いをもたらしてくれることを願っている。過去2組のタンデムが失敗に終わった今、デービスが頼りにしているのがその点だ。

デービスはスーパーワイルドカード週末にシンシナティ・ベンガルズに敗れてレイダースのシーズンが終わってすぐに始めたリーダー探しの中で、ペイトリオッツのコンビに行き着いた。それから約2週間でデービスは2人をチームに迎えており、選手人事の決定においてはGMが主導的な役割を担う。ジグラーは報道陣に対し、53名ロースターについての最終決定権は大きな問題ではないと話している。それは2人がペイトリオッツ流として知られる哲学を共有しているからだ。

「結局のところ、ジェネラルマネジャーとして、そして、カレッジとプロのスカウトの部分を指導する立場の一人として、ロースター構築の部分で方向性は私が出すことになるだろう」とジグラーは語っている。

「当然、どのようにチームを築くかというビジョンや、何を求めるのかというビジョンについて、ジョシュと私にはさまざまな点でつながりがある。このビルにどういった選手を連れてくるかという点で、とてもつながっている。われわれは共に取り組んでいくが、最終的にすべての人事を決定するときに、それらの最終決定は私が下す」

デービスはこれまでのGMとコーチのコンビや、彼らがどういった形で失敗に終わったかから教訓を得ているという。レジー・マッケンジーGMとデニス・アレンHCの問題は経験不足だった。マイク・メイヨックGMとジョン・グルーデンHCはデービス言うところの“苦難の道”を歩んだ。それらから教訓を得たデービスは、同じ大学出身でもある今回のデュオを雇用するに至っている。

「ヘッドコーチ(候補者)とのすべての面談で、われわれは相手に誰がジェネラルマネジャーとして良いと思うか尋ねた。一方、すべてのジェネラルマネジャー(候補者)にも、誰がヘッドコーチに良いと思うか聞いている。われわれはそれが、2人がシナジーを築く上で本当に重要だと感じていた。そして、ジョン・キャロル大学出身の2人のジェントルマン以上に、共に働いていくのに優れたペアを私は見つけることができなかった」とデービスは説明した。

2人の最初の決断はクオーターバック(QB)に関連するものになる。とは言え、決断というほどでもないかもしれない。QBデレック・カーの現行契約にはあと1年が残っており、パスヤード(4,804ヤード)で5位、パサーレーティング(94)で14位につけたシーズンを終えたばかりだ。カーのプロキャリアの中でもベストシーズンの一つであり、暫定HCリッチ・ビサッチアの指揮下、レイダースが一度は無理かと思えたポストシーズン進出を果たすのに一役買っている。

カーは今後もレイダースのクオーターバックを十分に務められる力を証明したように見える。しかし、これまでのキャリアの多くでそうだったように、不確実性はつきまとう。ジグラーとマクダニエルスの両方がそれぞれから見えるカーの立ち位置や、今後のチームの進展について問われるのも、無理はないかもしれない。

「デレクはこのリーグで多くの勝利を挙げているし、われわれは何度も互いに戦ってきた」というマクダニエズは次のように続けた。

「彼のことはとても尊敬してきたし、彼は今年、間違いなく良い仕事をし、彼らの攻撃陣を率いてきた。彼と昨日話しており、素晴らしい会話を交わした。実際に彼と会い、彼の人となりを知り、今年の攻撃陣を発展させていくために共に働くのを楽しみにしている。だが、われわれには能力があり、ここでデレクと共に勝利する可能性があることには間違いない。そのことはわれわれ全員が知っている」

その答えに基づけば、マクダニエルスにはカーと共に進んでいく構えがあるようだ。ジグラーも同様の熱意を示す一方、仕事にとりかかる前に理解を深めることの重要性を指摘し、こう語っている。

「われわれ全員が理解していることの一つが、そこにはわれわれがデレクを学び、デレクがわれわれを学び、これらのピースをきれいに当てはめるプロセスがあるということだ。そして、関係性を築き、デレクが何を得意とするのかをわれわれが理解し、ジョシュとオフェンスのスタッフが何を築こうとしているかをデレクが理解することが最初のステップになると思う。そのコラボレーションが進むにつれ、すべてがどうフィットするかが見えてくるだろう。すべてがどうフィットするかは見る必要があるし、そういったところから仕事が始まっていく。われわれはデレクがここにいることに本当にエキサイトしており、彼を知り、彼の強みを知って、われわれのシステムの中で一緒に仕事していくことを楽しみにしている」

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