バイキングス、ラムズOCオコンネルをヘッドコーチに起用へ
2022年02月03日(木) 13:41ケビン・オコンネルのNFLでの道のりは、上昇しながらミネソタへと続いている。
ミネソタ・バイキングスがロサンゼルス・ラムズの攻撃コーディネーター(OC)であるオコンネルをヘッドコーチ(HC)に起用する見込みだと『NFL Network(NFLネットワーク)』のトム・ペリセロとイアン・ラポポートが現地2日(水)に伝えた。この契約はオコンネルが所属するラムズがシンシナティ・ベンガルズと戦う第56回スーパーボウルが終わるまで正式に完了することはできない。
バイキングスHCの最終候補にはラムズ守備コーディネーター(DC)ラヒーム・モリス、ニューヨーク・ジャイアンツDCパトリック・グラハム、ミシガン大学HCジム・ハーボーらがいた。ハーボーは水曜日にチーム首脳陣と9時間の面談を行ったものの、オファーには至らなかったとペリセロは伝えている。オコンネルはジャクソンビル・ジャガーズとヒューストン・テキサンズの筆頭候補でもあった。
36歳のオコンネルがヘッドコーチに起用されるのは初めてのことだ。これまでの歴史が何かを意味するとすれば、オコンネルの最近の経歴は今後の成功の先触れかもしれない。オコンネルは過去2年にわたってショーン・マクベイHCの下でラムズのOCを務めており、マクベイHCの門下にはベンガルズのザック・テイラーHC、グリーンベイ・パッカーズのマット・ラフルアーHC、ロサンゼルス・チャージャーズのブランドン・ステイリーHCがいる。興味深いことに、いずれも40歳になるまでにHCとして雇用されているのだ。
また、オコンネルはこれまで所属してきたNFLチームのそれぞれで、以前よりも大きな責任を担ってきた。ニューイングランド・ペイトリオッツでの短いプレーキャリア――2008年3巡目指名を受けてトム・ブレイディの代役を務めた――に始まり、2015年にはクリーブランド・ブラウンズでアシスタントとしてコーチング業をスタート。サンフランシスコ・49ersに1年在籍して現バイキングスGM(ジェネラルマネジャー)のクウェシ・アドフォ・メンサと仕事をした後は、ワシントン・レッドスキンズ(現ワシントン・コマンダース)のQBコーチに就任している。ワシントンでOCに昇格したものの、ロン・リべラがHCに就任した2020年に放出される。すぐにマクベイがオコンネルをラムズOCに据えたが、この役職は過去2年間にわたって空席になっていたスポットだった。
ラムズは2021年に攻撃面で大きく前進し、2020年に22位だった得点力は6位にまで浮上。QBマシュー・スタッフォードはキャリアハイのタッチダウンパス(41回)とパス成功率(67.2%)を記録する傍ら、ラムズのシステムでプレーした初年度にして4,886パスヤードをマークしている。パサーレーティング102.9は、フルシーズンの記録としてスタッフォードの中で頭一つ抜ける数字だった。
オコンネルが引き継ぐことになるバイキングス攻撃陣は得点で12位につける一方で安定性に欠け、QBカーク・カズンズと共に接戦で競り勝てないことが多かった。バイキングスはマイク・ジマー前コーチ時代の8シーズンのすべてで7勝以上を挙げているものの、プレーオフでは3試合で2勝を記録するにとどまっている。
これからはオコンネルがバイキングスを新たな高みへと引っ張っていく。成功に満ちたラムズ時代は2月13日に幕を閉じる。
【A】