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NFLがパンサーズQBニュートンの脳震とう問題を再検討

2016年09月13日(火) 05:14

開幕戦に出場したQBキャム・ニュートン【AP Photo/Jack Dempsey】

現地8日(木)に行われたカロライナ・パンサーズとデンバー・ブロンコスのシーズン開幕戦に関し、NFLとNFL選手会が医療部門の出した見解にまつわる状況を明らかにした。

NFLのスポークスマンを務めるブライアン・マッカーシーによると、開幕戦の終盤、昨年リーグMVPを獲得したカロライナ・パンサーズでクオーターバック(QB)を務めるキャム・ニュートンがブロンコスのセイフティ(S)であるダリアン・スチュワートのタックルによってグランドに打ち付けられて脳震盪(のうしんとう)を起こしたプレーに対し、医療チームが示した見解をNFLが再検討し始めた。

ブライアンは声明の中で「NFLは脳震とうプロトコルが適切に機能するように従事している。脳震とうプロトコルがNFL全32チームに対して一様に広まり、適用されていると確信を得るため、労働協約に明記される手順に基づき、われわれはキャム・ニュートンへのタックルに対する医療チームの反応に関して再検討を行うことにした。この手順の下、リーグの代表と選手会の代表が関連性のある資料と映像を検証し、これに関わる第三者と面談をすることでプロトコルが適切に機能されているかどうかを確かめる。このプロセスの開始が意味することはプロトコルが不適切に機能しているという証拠をわれわれが見てきたからではなく、単純にわれわれの選手の健康と安全を保障するという義務を鑑みているからである」と説明している。

11日早朝、NFL選手会は木曜日の試合で起きた“キャム・ニュートンの件へのコンプライアンス調査を開始”していると発表。

かつてNFLでヘッドコーチ(HC)を務め、現在は『NFL Network(NFLネットワーク)』の解説を務めるスティーブ・マリウッチはNFL選手審議会のメンバーでもあり、この審議会ではどれだけ真剣にヘルメットどうしの衝突が審判団によってファウルにされているか議論をすると語った。

マリウッチは11日午前、「ヘルメット同士の衝突でオフセッティングペナルティとなることに関しては来週、この審議会で議論する。ヘルメット同士の衝突の場合、他のどの反則よりも重いペナルティにするべきだと感じるからだ。われわれは試合中にヘルメットがぶつかり合うシーンをなくしたいと思っている」と語った。

『NFL News Desk(NFLニュース・デスク)』の中でマリウッチは、審議会はこの件に関してキャムが受けた単なる頭への衝突ではなく、最も重要な懸念事項として見ていると説明し、詳細にこう述べた。

「われわれは審判が警察ほどではないがどれだけ試合に影響を与えるか見ることになるが、ヘルメットの衝突は必ずなくしていかねばならない問題だ。われわれはルールを整備し、プレーや練習の手法を変えることによりその課題に挑戦してきた。有資格のユースフットボールコーチらに指導し、親御さんや小さい子供たち、ポップワーナーのコーチなど全員にクリニックを開いてタックルに関する安全を強調してきた」

続けてマリウッチは「シーズンは開幕したが、もうすでにたくさんのヘルメットの衝突が起こり、開幕という大事な日にリーグMVPであるキャムにも起こってしまった。これは許してはいけないことだ。われわれは継続して声を大にし、罰則を科さねばならない。オフセッティングであろうが、なかろうが、大学でもそれが適用されていただろう。もしヘルメットで頭にぶつかりにいった選手がいれば、その選手は次の試合出場停止になる。それくらいのことも考慮しなくてはならない」とも語った。

審議会は月に1度行われるはずだが、今シーズンはまだ開催されていない。