年間最優秀カムバック選手賞はベンガルズQBバロウが獲得
2022年02月11日(金) 14:08シンシナティ・ベンガルズのクオーターバック(QB)ジョー・バロウは歩けるようになる前にリハビリに励み、ようやく歩行できるようになって第56回スーパーボウル出場という予想外の成果を挙げた。
その活躍が、2021年AP通信年間最優秀カムバック選手賞の受賞につながった。
バロウは現地10日(木)にロサンゼルスで開催された『NFL Honors(NFLオナーズ)』で、カムバック選手賞に選ばれた。
投票ではバロウとダラス・カウボーイズのQBダック・プレスコットが接戦となり、28票と21票でバロウがトップとなり、それ以外の票はロサンゼルス・チャージャーズのセーフティ(S)ダーウィン・ジェームズに入っている。
1年前にはわずか4勝しかできなかったチームを、フランチャイズ史上3度目となるスーパーボウル出場に導いたバロウの物語は、2年目QBとしては驚異的だ。しかも、ルーキーイヤーの2020年シーズンに膝の大ケガで手術を受け、リハビリに励み、ハイスピードのコンタクトスポーツに復帰するべくメンタル面でのハードルも乗り越えてきたことを考えれば、とりわけ印象的だった。
ベンガルズがバロウ不在のままスーパーボウルに出場を果たすことはなく、バロウも復帰までの道のりで挫折を味わっていれば、今このステージには立てなかったはずだ。
バロウのプロキャリア2年目はNFLにおけるクオーターバックのエリートクラスの入り口に立っている。レギュラーシーズンではパスヤードで6位につけ、タッチダウンとインターセプトの割合では34-14を記録、パサーレーティングはアーロン・ロジャース(グリーンベイ・パッカーズ)に次ぐNFL全体の2位となる108.3をマークしている。シーズン後半は特に活躍が顕著で、ラスト5試合のうち2試合で440ヤード以上を投げ、ボルティモア・レイブンズを撃破した一戦では500ヤードを突破。シーズン第15週から第17週までに達成した3連勝では、各試合でパサーレーティングが103を超え、ベンガルズはシーズン第17週のカンザスシティ・チーフス戦に勝利してAFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区タイトルを手中に収めている。
第56回スーパーボウルを前に、バロウはシーズン中の改善について言及し、ベンガルズがバイウイークだったシーズン第10週から始まったのだと明かした。バイウイークを終えてからの膝の状態に心配の声があったにもかかわらず、それをよそに大活躍したバロウ。ベンガルズに注目していた方は、バロウの成功とNFLのクオーターバック勢の中で急速な地位向上をよく知っているはずだ。ベンガルズがAFC王者に輝いたことで、すべてのフットボールファンにとってバロウへの注目度が高まっている。
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