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ベンガルズQBバロウは膝の捻挫、手術の必要はない見込み

2022年02月16日(水) 09:38


シンシナティ・ベンガルズのジョー・バロウ【AP Photo/Steve Luciano】

第56回スーパーボウルでロサンゼルス・ラムズに敗れたシンシナティ・ベンガルズに前向きなニュースが入ってきた。試合後半に膝を負傷したスタークオーターバック(QB)ジョー・バロウだが、それほど深刻なケガではないようだ。

バロウは膝を捻挫しているものの、最初の検査に基づけば手術は必要にならないとのことだ。『NFL Network(NFLネットワーク)』のイアン・ラポポートが現地15日(火)に情報筋の話を元に伝えた。

日曜日に開催された試合が残り11分55秒でベンガルズ優勢の20対16だったとき、バロウはベンガルズ側34ヤード地点からの第3ダウン残り9ヤードのプレーで、ショットガンの形で攻撃すべくスナップを受けた。そこで5人がラッシュするブリッツを受けてエッジラッシャーのボン・ミラーにサックされたバロウは、右膝をつかんで苦しい表情を浮かべる。自力でフィールドを後にしたバロウは、試合の最後まで投げ切った。

ラポポートは『NFL NOW(NFLナウ)』の中で「当然、前回のオフシーズンほど悪くはなく、彼のオフシーズンを大幅に変えるものではないという意味では、本当に何でもない」と述べ、次のように続けている。

「私が聞いた内容によれば、ジョー・バロウの負傷は捻挫だと考えられている。いくつかの検査を受け、それを確実にするためにもう少し検査を受ける予定だ。彼には時間があり、それを無駄にすることはない。ただ、ジョー・バロウに手術は必要ないと見られている」

元全体1位指名選手であるバロウはプロ2年目にしてベンガルズをスーパーボウルの大舞台まで導いた。最初から最後まで健康状態を保ったシーズンを送ったのは、今年が初めてだ。ルーキーイヤーだった2020年には11月にACL(前十字靭帯/ぜんじゅうじじんたい)とMCL(内側側副靭帯/ないそくそくふくじんたい)を断裂し、そのケガからの復帰がプレシーズンにおけるシンシナティの話題の中心になっている。

「手術とリハビリがすべてだった去年のオフシーズンの後、彼はシーズン第1週に間に合わせることにすべてを注ぎ、そこからシーズンを通じて良くなっていった。このオフシーズンに関しては、心配しなくてもいい」と言うラポポートは「バロウにとっては手術がいらない捻挫でなくてはならない」とつけ加えた。

ベンガルズにとっては一安心だが、この危機一髪の事態はフリーエージェンシーやドラフトを通じた改善の重要性を思い起こさせている。パスプロテクションはバロウがやってきたときからのベンガルズの課題であり、バロウはポストシーズンを含めたこれまでのキャリア30試合で102回もサックされてきた。ベンガルズは2021年AFC(アメリカン・フットボール・カンファレンス)北地区優勝を何とか遂げることができたが、それはバロウがレギュラーシーズンでリーグ最多にあたる51回のサックを浴びながら成し遂げたことだ。

スーパーボウルまでコマを進めたチームにとっては幸運なことに、フランチャイズの顔的存在であるクオーターバックは重傷を免れたようだ。しかし、そのバロウにもっとポケットで過ごす時間を与え、サックされる回数を減らすことが、今のチームの重責となっている。

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