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現実を見据えた上でチームの変革を目指すジャガーズ新HCペダーソン

2022年02月20日(日) 20:08


ジャクソンビル・ジャガーズのダグ・ペダーソン【AP Photo/Mark Long】

ジャクソンビル・ジャガーズ史上7人目のヘッドコーチ(HC)に採用されたばかりのダグ・ペダーソンは現地18日(金)にメディアに対してスタッフを紹介し、フランチャイズのビジョンを説明した。

ペダーソンは、それぞれ初めてそのポジションに就いた攻撃コーディネーター(OC)のプレス・テイラーと守備コーディネーター(DC)のマイク・コールドウェルと共に会見に臨んでいる。

チーム公式サイトによると、ペダーソンは「優れたコーディネーターの確保はどのヘッドコーチにとっても重要だ。プレス、マイク、そしてヒース・ファーウェル(スペシャルチームコーディネーター)とともに、その要素が自分の中でうまくはまった」と語ったという。

シンシナティ・ベンガルズのザック・テイラーHCの弟である34歳のプレスは、ジャガーズと契約する前にフィラデルフィア・イーグルスで8シーズン(チップ・ケリーの下で3シーズン、ペダーソンの下で5シーズン)を過ごした後、インディアナポリス・コルツのフランク・ライクHCの下で1シーズンを過ごしていた。2021年に最も精彩を欠いていたオフェンスの1つであるジャガーズ攻撃陣を活性化させようとしているプレスは、攻撃コーディネーターを務めていた経歴を持つスタッフ(ペダーソンをはじめとし、パスゲームコーディネーターにジム・ボブ・クーター、クオーターバックコーチにマイク・マッコイが就任)に囲まれることになる。

プレスは次のように語った。「異なる個性と異なる経験を持ち寄り、最高のオフェンスを構築していくのはエキサイティングだ。ダグのイーグルスのプレーブックをテーブルの上に広げて、“自分の仕事はこれだ”と言うわけではない。“自分たちの経験はこうだ。あなたは何が得意なのか?”と言うのだ」

「全員を組み合わせて、最高のオフェンスを構築していく。それは全員が自分のエゴを捨て、その時々のジャクソンビル・ジャガーズにとってベストなことをするために参加している場合にのみ、うまくいく」

しかし、主要なプレーコールを担うのはテイラーではないといい、それは自分の役割だとペダーソンは金曜日に繰り返した。

選手時代にイーグルスでペダーソンのチームメイトだったコールドウェルは、ペダーソンと同じくコーチとしてスーパーボウルでの優勝経験がある。コールドウェルは2020年シーズンにタンパベイ・バッカニアーズが優勝したとき、DCトッド・ボウルズの下でラインバッカー(LB)コーチを務めていた。また、コールドウェルはジャガーズのディフェンシブアシスタントであるベテランのボブ・サットンを従えることになる。

コールドウェルは「ボブは素晴らしい戦力になるだろう。彼は知識が豊富だ。私が意見を出したり、彼がアイデアを持ってきてくれたりするだろう。彼に頼っていくつもりだ」と強調した。

ペダーソンは2022年のジャガーズはまだ“アイデンティティー的に”確立されていないとしながらも、ロースター上の選手には自信を持っていると明かしている。

「正直、才能を感じている。完ぺきかと聞かれたら、そうではない。ただ、光るものがある。1年を通してオフェンスは躍進していくはずだ。ディフェンスも前進していく。今は“毎週、一貫性を持たなければならない”というのがすべてだ。一貫性がなければならない。そのためにはオーナーシップが必要だ」

「才能を加えていく。競争相手を増やしていく。ロースターに価値をもたらすつもりだ。どのチームもそうしている。私たちもその例外ではない。しかし、私はここに才能が備わっていると見ている」

2021年はクオーターバック(QB)トレバー・ローレンスをはじめとし、ランニングバック(RB)のトラビス・イーティーエンやジェームズ・ロビンソン、ワイドレシーバー(WR)ラビスカ・シュナルトJr.などの若手選手と、ベテラン勢のWRマービン・ジョーンズ、ジャマル・アグニュー、アウトサイドラインバッカー(OLB)マイルズ・ジャック、センター(C)ブランドン・リンダーなどがうまく組み合わされていたにもかかわらず、才能は発揮されなかった。ジャガーズはアーバン・マイヤー元HCと、彼を解雇した後に暫定ヘッドコーチを務めたダレル・ベベルの指揮の下、3勝14敗に終わっている。これにより、ジャガーズは2年連続でドラフト全体1位指名権を確保した。

スーパーボウル制覇を経験したことのあるアシスタントをコーチングスタッフに迎え、サラリーキャップとドラフト指名権に余裕がある状態で、最終的に形勢を逆転したいと考えているペダーソンは、こう話している。

「私は、これを勝てるプログラム、勝てる組織に変えようとしている。過去から学ぶのか。もちろんだ。研究しているのか。当たり前だ。同時に、常に前向きなアプローチであらゆることに取り組むことを重視している。一夜にして解決するものではない。選手一人ひとり、コーチ一人ひとりが修正していく必要があり、好転させていかなければならない」

【RA】