ファルコンズがベアーズの元GMペースを人事担当上級役員に採用
2022年02月25日(金) 10:17ライアン・ペースがアトランタに到着した。
アトランタ・ファルコンズは現地24日(木)、シカゴ・ベアーズの元ジェネラルマネジャー(GM)であるペースがテリー・フォンテノーGMの下で働く人事担当上級役員としてチームに加わったと発表している。
思い通りにならずにしばしば方向性を失っていたシーズンが6勝11敗に終わった後、ベアーズはペースとヘッドコーチ(HC)マット・ナギーを解雇した。ペースとナギーは共に働いた4年間で2回にわたってチームをプレーオフに導くも、ワイルドカードラウンドから駒を進められたことは一度もなかった。
ペースを定義づけるとき、ベアーズ時代にチームを2回のプレーオフ進出に導いた人物として定義するのが最も的確だと言えよう。ペースは2018年に多額のドラフト資本を投じてエッジラッシュの脅威であるアウトサイドラインバッカー(OLB)カリル・マックを獲得。マックは勢いを取り戻したベアーズの顔として活躍し、チームは12勝4敗でNFC(ナショナル・フットボール・カンファレンス)北地区を制してペースはエグゼクティブ・オブ・ザ・イヤー(最優秀役員賞)を受賞している。一方、ペースはその1年前に全体2位の指名権を得るまでトレードアップして、ノースカロライナ大学のクオーターバック(QB)ミッチェル・トゥルビスキーを指名した。その選択は失敗に終わっただけではなく、ベアーズがトゥルビスキーを指名するためにトレードアップしたことを知り、ショックを受けたとサンフランシスコ・49ers――ベアーズと全体2位指名権を交換したチーム――が表明したことで、さらに複雑な結果に終わってしまった。
ペースは2015年にウエストバージニア大学出身のワイドレシーバー(WR)ケビン・ホワイトに1巡目指名権を費やしたが、ホワイトはケガにひどく苦しみ、結果としてこの選択も大きな失敗に終わっている。
ペースのこれまでのドラフト指名には、セーフティ(S)エイドリアン・エイモス、フリーセーフティ(FS)エディ・ジャクソン、ノーズタックル(NT)エディ・ゴールドマン、ガード(G)コディー・ホワイトヘアー、ランニングバック(RB)タリク・コーエン、RBジョーダン・ハワード、インサイドラインバッカー(ILB)ロクアン・スミス、Gジェームズ・ダニエルズ、WRダーネル・ムーニーなどの成功事例もある。2021年ドラフト1巡目でフランチャイズQBとなる可能性を秘めているジャスティン・フィールズを指名したことは、ベアーズへの餞別(せんべつ)となっただろう。
才能を見抜く先見性を発揮してきたペースは、ニューオーリンズ・セインツ時代の同僚であるフォンテノーGMと再会を果たす。
ファルコンズはベテランQBであるマット・ライアンを中心に据えながら、若年層が活躍する傾向が高まっている最中だ。今後は、ペースが努力して獲得してきた若い才能をロースターに加えていくだろう。
【RA】