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QBウェンツの今後の決断について「まだそこに至っていない」とコルツGMバラード

2022年03月02日(水) 14:41


インディアナポリス・コルツのカーソン・ウェンツ【AP Photo/AJ Mast】

インディアナポリス・コルツにはレギュラーシーズンの終盤に試合で勝利してプレーオフ進出を決めるチャンスが2度あった。しかし、2度ともその試みは失敗に終わっている。

コルツのジェネラルマネジャー(GM)クリス・バラードはまだ落胆を乗り越えていない。現地1日(火)にインディアナポリス・コンベンション・センターで今回のチームの崩壊について問われた際、バラードは答える前に動きを止め、目を閉じ、天井を仰いだ。

バラードは少なくとも最初は、インディアナポリスの最後の2つの敗戦のいずれにも焦点を当てなかった。

「今も私を苦しめている。われわれはオーバータイムでボルティモアに敗れたが、この試合は完了できると思っていた。われわれはテネシーにもオーバータイムで敗れた。ラムズとの1戦では2度ファンブルした。パスラッシュをもっと良くしなければならないのは分かっているが、われわれの喉元までボールを運んで勝利した。だから、われわれのシーズンの終わりにおいて重要だったのはそれらの2試合だけではない」とバラードは語っている。

「われわれが望んでいない形で終わったのは分かっているし、こういった状況でも仕事を完了したことは過去にあった。われわれは2018年にテネシーを倒してその先に進んだ。2020年にはジャクソンビルを倒す必要があり、それを実際にやった。今年はそのチャンスを2度逃している。ラスト2試合だけを見て“この2試合だけでやられた”などと言うわけではない。シーズン中に他にも勝利するチャンスはあったのに、それができなかった」

何が悪かったのかを突き止めようとする多くの人々が、コルツ攻撃陣の重要な一部分であるクオーターバック(QB)カーソン・ウェンツに焦点を当てている。たとえコルツがポストシーズンにたどり着けなかった第一の理由ではなかったとしても、ウェンツはスケープゴートにされており、コルツについてのオフシーズンの話題の中心に登場してきた。

結果として、ウェンツに厳しい目が注がれた。コルツは3月18日に500万ドルのロースターボーナスが発生する前に決断を下すと見られ、ウェンツの未来はまたも不確かな状態になっている。火曜日に2022年NFLスカウティングコンバインの場にいた報道陣は、バラードGMにウェンツに関する質問を浴びせている。

コルツには信じられるクオーターバックが必要だ。それがウェンツであるかどうかを別として。

「そうではなないとは言わないが、チームの長期的な利益を念頭に、カーソンが長期的な部分でのベストの答えなのかをじっくり検討するのが、私が取れる最良の方法だ」とバラードGMは言う。

ヘッドコーチ(HC)フランク・ライクのウェンツに対するスタンスはより情熱的だ。しかし、そのライクHCでさえも、インディアナポリスで――あるいは他のどこかで――ウェンツを待ち受けているものは分からないという。

「ミスター・アーセイ(コルツオーナー)とはまだ話し合っていない。私は自分がカーソンを信じていると知っている。私は彼を信じている。私は彼のために危険を冒した。私はこの男のために、あえて危険を冒したんだ」とライクHCは火曜日に話している。

「去年、私は彼をここに招く決断において大きな役割を果たした。私は彼がクオーターバックとして多くの成功を続けていくと信じている。それはここでかもしれない。ここじゃないかもしれない。その決断はまだ下されていない。私は今もこの人間を信じている。この選手を信じている。われわれは皆が進展中で、私も、彼もそうだ。われわれの選手は一人残らず、前に進んでいるところだ。1週とか1年とかで評価を下すような罠に陥りたくない。それより大きいストーリーだ。筋書きは1シーズンにとどまらない。私は常にそういった見方をしてきた」

バラードGMは「結局のところ、これはスポーツで最も精査されるポジションだ」と言う。

「そして、スポーツにおいて最もプレーするのが難しいポジションの一つでもある。なぜなら、実際に自分を傷つけようとする人々がいる中で、正確な投球をしなければならないからだ。そして、そういったポジションに多くの目が向けられる。それも毎週だ。われわれのいるこのリーグは、週ベースで動いている。好不調を乗り越え、安定した状態を保つことがとても重要になる」

こういったプロセスはバラード、ライク、アーセイだけにはとどまらない、内部のミーティングで継続されていく。

「今日、私のオフィスで1時間ほどカーソンと会った」というバラードは次のように続けている。

「良かった。本当にいい時間だった。批判に対処する方法を学ぶ中で、常に自分自身に尋ねる必要があると思うことで、私自身も自分への批判の中で、それに値すると思うものについて自問することがある。それは、その批判はフェアなのか? ということだ。多くの批判は正当だ。そこから彼がどう成長していくかはとても興味深い。彼はきっと成長すると思っている」

インディアナポリスでキャリアを継続していく上で、ウェンツにとって成長が非常に重要になってくる。自らの価値を示すための1シーズンが終わった今、もう決断は本人の手を離れているかもしれない。バラードが火曜日に言うように、彼とアーセイ、ライクはコルツにとってベストと思われる決断を下すだろう。

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